魔法使いの約束(その後)4 (ページ41)

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とても可愛らしかったが故にその娘は神の供物と選ばれ明日生贄にならねばならなかったのです。

娘)あぁ……

明日死を迎える運命。
今からでも逃げてしまおうか、そうすれば自由になれる。
そして娘は逃げ出した。この北の国で人間の小娘が生きていくなんて無謀そのものだ。それを理解した上で娘は逃げた。帰っても帰れなくてもどの道待ち受けるのは死。ならば死ぬまでの時間生き抜いてやろうと娘は雪原を走る。
幸いにもその日は雪は吹雪いておらずなんとか生きていける。
そんなふうに神に感謝しながら歩いていると。

鬼灯の魔女)まぁ、こんなところで小娘が1人なんて今日は変なことばかり起こる日だこと

空聞こえた飴玉を転がしているかのような甘い声。
上を見ると綺麗な赤い目をした女性が箒に乗って自分を見下ろしている。

鬼灯の魔女)私、今日気分がいいの。お前の望みを、願いを言え
娘)……貴女が欲しい
鬼灯の魔女)は？
娘)私、貴女が欲しい！いいえ、私を貰ってくださいませんか！美しい魔女様

そう、娘は鬼灯の魔女に恋をしたのだ。
魔女も最初はくだらない、でも暇つぶしにはいいかと思い娘を城に招き入れ次第に魔女も娘に恋するようになりました。
2人の幸せな暮らしが何年か続いた時突如娘は死を迎えてしまいます。
死因は老衰。
しかし魔女である彼女は受けいることが出来ませんでした。何故人間の寿命はこんなに短いのか、私はまだあの子と一緒に居たい。
それから魔女は娘を生き返らせる為若く可愛い娘を見つけては嘘の招待状を送り、パーティに呼び込みその娘を、愛するあの子を甦らせる為の儀式の生贄として殺すのでした。

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ルチル)…悲しいですね
ブラッドリー)だから北の一部では可愛い娘は隠せ、ミーミラに連れていかれるぞと言われてた
スノウ)しかし、こういう話はあまり魔法使いの間では珍しい話でもない
フィガロ)ミーミラが注目される理由はミーミラの強さと実話と言うこと、そして殺してきた娘の数だね。500年も娘を見つけては殺してる

私はあの時送られてきた招待状を見る。

ファウスト)…だよな
晶)ミーミラさんはまだご健在なんですか？
ブラッドリー)死んだってのは聞いてねぇな
スノウ)まさかとは思ったがあやつが中央まで招待状を送るとは思わなんだ
ホワイト)何処で賢者を見たのやら
フィガロ)元ミーミラの城って考えても無関係ではないでしょうね。儀式の間もあったし