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スノウ)「親愛なる賢者様へ」……としか書かれておらん
ホワイト)招待状にしては情報が足りなさすぎるのう

ファウストとフィガロが箒から飛び降りるように部屋に入ってくる。

ファウスト)誰もいなかった
フィガロ)それは?
シャイロック)弓矢に括り付けられていたものです
フィガロ)……ふぅん、招待状、ね
ファウスト)魔力の痕跡は?
ホワイト)残ってはおるが特定は難しいじゃろうな
クックロビン)あ!いたいた、賢者様ー!

私を探していたのだろうかクックロビンが小走りでやって来る。
割れた窓ガラスを見て……。

クックロビン)もぉ、また北の魔法使いさん達ですか?
スノウ)お主も図太くなったのう
晶)それで私に用事だったんですよね?
クックロビン)あ、そうなんです。急なのですが明後日賢者様に参加して頂きたい式典がありまして
シャイロック)随分と急ですね
クックロビン)えぇ、全く。ヴィンセント様も一層眉の皺を深めてため息をつかれておりました
晶)ヴィンセントさんも参加されるんですか?
クックロビン)はい。それと会場なんですけど……
晶)どうかしましたか?
クックロビン)なんと会場が北の国なんです

誰しもが驚いた。
あの北の国でお偉いさん方が集まって式典?

フィガロ)何かの間違いじゃないの?
クックロビン)と、思って確認したんですけど間違いないそうで
オズ)魔法使いに襲われて死者が出るのが落ちだ
クックロビン)だからこそ賢者様に招待状が送られたのだと思います。賢者の魔法使いさん達ならば北の国の魔法使いにも屈しないでしょうし
ファウスト)ふん、つまりはお偉い方の警護の為に僕らは呼ばれたわけだ
クックロビン)そうなりますね……
ファウスト)全く、人間は何時だって自分勝手だ。それ程までに自分が大切なら他の国にすればいいものを
シャイロック)どういった式典なのですか?
クックロビン)平和記念だそうです
スノウ)平和とは程遠い北の国でするとは
ホワイト)余計ならず者達が集まってくるじゃろうな
クックロビン)本当になんで北の国なのか不思議です

謎の招待状、そしてその後に北の国での式典。
恐ろしい程に無関係だとは全く思えない。

晶)これがこの招待状の正体…でしょうか
シャイロック)そうですね、タイミングが良すぎます
クックロビン)何かあったんですか?

私はクックロビンに弓矢のことを説明する。

3→←踊るのはあなたで、あなたは私



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作者名:荒城の月 | 作成日時:2022年2月16日 23時

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