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お風呂合戦 ページ23

マーリ)はぁ、怖いですね。考えるだけでも
ファウスト)……
マーリ)聞きたいことはそれだけですか?
ファウスト)…………あぁ
マーリ)……わかりました

僕は部屋を出る。
本当はもっと聞きたいことがあった。
けれど……僕にはそれを聞く資格なんてないしそれを聞くにのに勇気が出なかった。

━━━━━━━━━━━━━━━

次の日。
疲れからか泥のように眠って起きる朝はなんとも心地のいいものだろう。
時計を見ると時刻は朝というよりお昼だったがなんかもう逆に清々しい。
私はまだお腹の傷が癒えない為自分で歩くのが辛い。車椅子に乗っても腕を動かすのは辛いしどうやって食堂へ行こうか迷っているとドアが3回ノックされた。

ネロ)賢者さん
晶)あ、ネロ。違うんです、今起きたとかじゃないんです
ネロ)そっか、今起きたんだな
晶)うっ……すみません。入っていいですよ

ネロは部屋に入ってくる。

晶)もしかして朝食作ってくれてましたか?
ネロ)作ってたけど北のやつらに食われたから丁度良かった、昼まで寝てくれてて。んで、昼ごはんを持ってきた。あんた動くの辛いだろうから
晶)態々ありがとうございます

車椅子の高さに合わせた机を用意したネロは机に食事を置いた。
怪我人に考慮された食事だ。

リケ)賢者様

ドアからリケとミチル、クロエが覗く。

晶)入っていいですよ、どうかしました?
リケ)皆でクッキーを作ったんです
ミチル)賢者様の怪我が早く治りますようにと祝福もかけました!
晶)皆……ありがとう!

私はクロエを見る。

晶)クロエはもう怪我は大丈夫ですか?
クロエ)うん、大丈夫だよ
晶)良かったです
フィガロ)賢者様はそんな大怪我してるのに走ったりして傷口空いちゃったもんね

いつの間にかフィガロも入ってきた。

晶)うっ……すみません
フィガロ)困るのは賢者様だよ
晶)はい……

……そういえば。

晶)あの
フィガロ)ん?
晶)お風呂に入りたいのですが……

そう、私はプールの日からお風呂に入っていない。
気づいてしまった今とても自分の臭いが気になって仕方がない。多分、いや、今の私絶対臭い。やばい。

フィガロ)浸かるのはちょっと許可出来ないかな
晶)や、でも私ずっとお風呂に入ってなくて……、その今すぐにでも入りたいです
フィガロ)清拭で我慢して
晶)無理無理無理!無理です!!そんなんじゃ私の臭さは拭いきれませんし男性に拭いて貰うなんて……恥ずかしいです

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作者名:荒城の月 | 作成日時:2022年2月16日 23時

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