まほやく！(妄想編)

西の国 ページ39

シャイロック「私の声をよく聞いて。大丈夫です、苦しいのは今だけ。ほら、ゆっくり…息をして、落ち着いてきましたよ」
蹲る賢者に賢者様？と少しほんの少しびっくりしていだがすぐに膝をつき私の背中を擦りながらまるで読み聞かせのように語りかけてくる。
その声は落ち着きを取り戻すが同時に恥ずかしさを芽生えさせるものだった。
その日の夜バーに行き原因を話す。
シャイロック「罪な方。花を飾ろうとするには早かったみたいですね」

ムル「あれー？賢者様？大丈夫？苦しい？？」
苦しそうな私の元へ軽快なステップで近寄ってくる。
言葉は心配してくれているもののいまでも満面な笑みになりそうなほど普段のムルだった。
何が苦しいの？どう苦しいの？いつが苦しいの？
頭が混乱しそうな問いかけに私は更に過呼吸が悪化する。
通りすがりのシャイロックが来てくれて介抱してくれシャイロックの指示を聞いてムルは大人しくそれに沿って動いていた。
その日の夜ムルから私の部屋にやってきて何があったのかを聞いてくる。
ムル「やっぱり人って面白いね！だってさ過去の話でしょ？それで苦しくなれるんだからさ。賢者様はどう思う？」

クロエ「賢者様！？わぁぁ…ど、どうしよう！」
突然の出来事にテンパってしまってとりあえず背中を擦ることしかできない。
擦りながら辺りを見渡すが運悪く誰もいない。
ラスティカならどうするかな…と考えクロエは賢者を抱きしめる。
抱きしめながら大丈夫だよとずっと声をかけてくれる。
その優しさに涙が出てきてしまい過呼吸から大泣きへと変わる。
その後に話をした。
クロエ「俺、賢者様が嫌なことを忘れられるくらいの綺麗な服沢山つくるよ！そしたら賢者様笑ってくれる？」

ラスティカ「どうか謝らないで、何も悪いことしてませんから」
蹲ってごめんなさいと呟く私を正面から抱きしめてくれ頭を撫でながら優しい声で大丈夫と言ってくれる。
鼻歌でこちらの世界の曲かラスティカの即興か分からないが落ち着く優しい歌を歌ってくれる。
心が落ち着いて緊張が溶けてしまったからか私はそのままラスティカの胸の中で寝てしまう。
起きると草むらで隣には日光浴で気持ち良さそうに寝ているラスティカがいた。
私が起きたのに気づいたのかラスティカも起きてその後話をする。
ラスティカ「大丈夫、魔法舎には沢山の人が居ます。仕立て屋に研究者にお医者さんに…それぞれ違えど皆あなたが好きですよ。晶様」

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