まほやく！(妄想編)

南の国 ページ35

フィガロ「やぁ、賢者様。何してるの？俺に言えないイケナイこと？」
窓から突然やってきたフィガロ。
反射的に左腕を後ろに隠して挨拶をする。
それをフィガロが見逃すわけなかった。
部屋に入ってきたフィガロは机に手をついて上から私を見下ろすように今隠したものを出してと圧をかけてくる。
その圧は南の優しいお医者さんと言うのには程遠かったが出さなければ何されるか分からない恐怖から左腕を見せる。
その後小言を言われながらも治療してくれた。
とても怖かった。

ルチル「賢者様、よく頑張りましたね。もう大丈夫ですよ」
そう言って彼は頭を優しく撫でてくれた。
最初彼に傷を見られた時彼はとても目を見開いて驚いていたが優しく刃物を貸してくださいと賢者の手から刃物を預かる。
その後詳しく話を聞いてくれた彼はとても優しかった。
私が落ち着くと彼は魔法で傷を治してくれる。
もう怖くないですよ、もう心配ないですからねと今までの苦しみはここで終わりと言ってくれているようで今までの辛さが一気に蘇り泣いてしまう。
そんな私を彼は頑張りました、大丈夫、辛かったですねと笑顔で頭を撫で続けてくれたのだった。

レノックス「次こんなことしたいと思った時は俺に言ってください。何が出来るか分かりませんが最善を尽くします」
最初入ってきた途端に刃物を取り上げられ魔法を使わず刃物をおるものだから脳がついて行かずとにかく怖かった。
大丈夫ですか賢者様！という彼は私を見ると苦い顔をする。
左腕の傷をみたからだ。
迅速に私の左腕に痛み止めの魔法をかけて包帯を巻く。
その後話を聞いてくれたレノックスは真剣に考えているようだった。

ミチル「もう、賢者様気をつけてくださいね……」
部屋に入って来た時咄嗟に刃物は隠した。
だが傷はどうしようもなかったので見られてしまいその傷どうしたんですか！？と言われたので真実を言う訳にはいかずさっき転んでしまって転んだ先に刃物があったんです……と説明。
彼は直ぐに部屋へ戻り薬草とフィガロを連れてきてくれた。
ミチルは懸命に薬草を調合して私の左腕に塗ってくれる。
ただ、フィガロの目はとても見れなかった。

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