魔法使いの約束(その後)2 (ページ40)

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ルチル「次は……」
晶「あの、オーエンのところへ向かってもいい？」
ルチル「いいですよ」

私達はオーエンの部屋へと向かい彼の部屋をノックした。

晶「オーエン。起きてる？」

きっと彼は起きてても返事なんかしないだろう。

晶(やっぱり出てこないか……)
ルチル「まだ寝てますかね？」
晶「かもしれない」
ルチル「後でもう一度来てみましょう」
ブラッドリー「おい、そんなところで何してんだ？」

ブラッドリーが少し先から歩いてくる。

ブラッドリー「オーエンに用事があるなんて物好きだな」

そう言って彼は勝手にオーエンの部屋のドアを開けた。

ブラッドリー「よう、オーエン」
オーエン「ちょっと、なに。勝手に入って来ないでよ。それにまだ寝てるんだけど」
ブラッドリー「起きてるからいいじゃねぇか。客人だぜ」
オーエン「知ってるけど。はぁ……それでなんの用」

オーエンはベッドの上で寝転がったまま私達の方を向いた。
謎に色気があってドキッとしてしまう。

ルチル「オーエンさん、ブラッドリーさん、昨日は私達の勝手な行動でご迷惑をおかけしてすみませんでした」
晶「私の場合オーエンには昨晩更にご迷惑をおかけしてすみません」

私達は頭を下げた。

ブラッドリー「あぁ？そんなことかよ」
オーエン「手ぶらで来たんだ。何か持ってくるのが普通じゃないの？」
晶「全員に謝ったあと持ってくるよ。誰から行くか定まってなかったから何も持ってないだけ」
オーエン「ふぅん」

オーエンは興味無さそうに目線を外し寝る体勢になった。

オーエン「早く出ていって。こっちは賢者様のせいで眠いんだよ」
ルチル「あの、昨日何があったんですか？」
オーエン「内緒なこと」
晶「ちょっ！その言い方はよくない！！」
ブラッドリー「なんだなんだ？内緒なことって」
オーエン「白々しいなぁ……。お前は知ってるだろ」
ブラッドリー「釣れねぇこと言うなよ」
オーエン「とにかく早く出ていって。お前ら全員。殺すよ」

そう言って私、ルチル、ブラッドリーは部屋を追い出された。

ルチル「ブラッドリーさんもすみませんでした」
ブラッドリー「俺は馬鹿は嫌いじゃねぇ。それにあそこで行動せず自分を潰すくらいなら俺は行くべきだったと思うぜ。まぁただ弱いのが行っても邪魔なだけたがな」
ルチル「はい、もっと強くなります」
晶「私も頑張ります」
ブラッドリー「精々頑張れ」

そうしてブラッドリーは歩き出して手を振った後どこかへ行ってしまった。