魔法使いの約束(その後)2 (ページ39)

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レノックスは言葉を探すようにゆっくりと話た。

レノックス「今回ルチルと賢者様はこっちに来たことで被害を受けました。けど、もしモノクロームが魔法舎に手を出しに来てたら…。本当は3人を連れて行って守るべきだったんじゃないかと。その方が対応がしやすいので」
晶「でも、結果行かない方が安全だった」
レノックス「それはたまたま……偶然です。もう少し戦いに時間がかかってればきっと魔法舎に手を伸ばしたと思います」
ルチル、晶「……」
レノックス「なので謝らないでください。黙って行かせてしまうような状況をつくったこっちも非がありますから」
ルチル「では、言い方を変えますね」

ルチルは笑顔でレノックスを見る。

ルチル「守ってくださってありがとうございました。レノさんが守ってくれなかったら私は今頃どうなっていたか分かりせんでした」

レノックスは少し微笑んだ。

レノックス「どういたしまして。無事で本当によかった」

レノックスはそういいルチルと私の頭を大きな手で優しく撫でてくれた。

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晶「フィガロそろそろ起きてるかな」
ルチル「んー、どうでしょう」
晶「昨日フィガロも遅かったからなぁ」
ルチル「昨晩先生と会っていたんですか？」
晶「あ、いや。会っていた……というのかな？」
ルチル「そういえば今日賢者様目が少し腫れているような…」
晶「気の所為です！！」
ルチル「そ、そうですか」
晶「はい！それよりどうする？次誰のところへ行こうか。フィガロがダメならファウストの所へ行きたいけどファウストも寝てるかもなぁ」
ファウスト「僕がなんだって？」

廊下で話していると後ろにファウストが居た。

晶「おはようございます、ファウスト。怪我は大丈夫？」
ファウスト「あぁ、あまり動けないがこうして生きているよ」
ルチル「よかったです」
ファウスト「それで、僕がどうしたんだ？」

私達はみんなに謝罪していることを伝え次誰に行こうか相談していたことを話した。

ファウスト「なるほどな」
晶「ファウスト、私達の勝手な行動で怪我をさせてしまってすみませんでした」
ルチル「すみませんでした」

私とルチルは頭を下げる。

ファウスト「起こってしまったことはもう取り戻せない。次に繋げようと行動している君達は立派だ。それに僕がもう少し強ければよかった話だから」
晶「ファウストは強いよ」
ファウスト「もう僕はいいから次に行きなさい」

それだけ言い残すとファウストは部屋へ入ってドアを閉めた。