魔法使いの約束(その後)2 (ページ38)

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ミスラ「そうですね……。死にに行く無謀なことをしないでください」
ルチル「私はいつも死にに行くようなことしてないですよ」
ミスラ「してますね。いつもハラハラしてます」
ルチル「そう、ですか……？」
ミスラ「なのでまず緊急事態は特にですが俺に何をしに行くか伝えてください」
ルチル「分かりました」
ミスラ「あー……どうしようかな。この魔法薬。作り損だ」

とてつもない臭いの魔法薬を見てミスラが頭を搔く。

晶「それってどれくらい飲んだら効果があるの？」
ミスラ「魔力量によりますね。人間相手だと1滴ですがオーエンくらいだと俺の手のひらですかね」
晶「ミスラだと？」
ミスラ「俺だったら手のひら1.5か両手くらいかな。憎いですかオズだとこれ全部使わないとダメですね」
ルチル「私だとどれくらいだったんですか」
ミスラ「小皿に乗せたくらいです」
晶「割と量使うんだね」
ミスラ「魔法使いは分解出来てしまうので。強ければ強い人ほど」
晶「……この魔法薬臭いはどうにかならないの？」
ミスラ「完成したら甘い匂いに変わります。まだ製作途中なので臭いですが」
晶「よかったら、完成品私にくれないかな？」
ミスラ「いいですよ、処理が面倒なので全部あげます」
晶「ありがとう」

そうして魔法薬が貰えることになった私は完成するのを待った。
しばらくすると部屋に甘い匂いが漂い始めたので完成したことが分かった。
ミスラに瓶へ魔法薬を入れて貰ったあと私達はミスラの部屋を出た。
瓶を持ったまま移動するのは面倒なのでルチルに少し待ってもらって瓶を部屋に置いた。

晶(何かに役立つかも知れないし……)

瓶を部屋へ置くと急いでルチルの元へと戻る。

晶「お待たせ」
ルチル「いいえ、大丈夫です」
晶「次はフィガロかレノックスの所へ行こう」
ルチル「きっとフィガロ先生は寝てるのでレノさんから行きましょう」

そうして私達はレノックスの部屋へと向かった。

ルチル「レノさん、少しいいですか？」

部屋の前でルチルがドアにノックをし声をかける。
するとすぐにドアが開かれた。

レノックス「どうしたんだ？」
晶「あの、私達昨日のことを謝りたくて」
レノックス「俺は気にしてないですよ。後々考えてみて結局どっちが良かったんだろうと思ってましたから」
ルチル「？どういうことですか」