魔法使いの約束(その後)2 (ページ37)

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ミスラ「あぁ、おはようございます。今日もいい天気ですね」
ルチル「そうですね、それより何を作ってるんですか？凄い臭いですけど……」
ミスラ「ドア閉めて貰っていいですか？外にこの臭い漂うと怒られるので」

私とルチルは部屋の中に入りドアを閉める。

晶「それでこれはなに？」
ミスラ「魔法薬です」
晶「どういった？」
ミスラ「これを飲んだ人は最初に見た人の言うことを聞くようになるってやつです」
晶「それをどう使うおつもりなので……？」
ミスラ「もちろんミチルとルチルに飲ませます」
晶「え！？」
ルチル「……ミスラさん、前にも言いましたが自由がないのは」
ミスラ「大丈夫です、動けますしいつも発生するものじゃないですから。ただ、緊急時のみ効くって感じですね」
ルチル「それでも……」
ミスラ「それでもなんですか？行くなって言われたのに危険な目にあったこと忘れたんですか？慎重な行動って勝手に行動することなんですか？」

わかりやすくミスラの言葉には怒りが含まれていた。

ルチル「……」
ミスラ「あなた達を死なせるわけにはいかないんです。先に言うこと破ったのはそっちなんで飲んでくれますよね？」
ルチル「……」
晶「ミスラ、もうこんな事がないようにします。なので今回だけ多めに見て貰えないでしょうか」
ミスラ「ダメです」
晶「絶対にこんなことにならないよう約束します」
ミスラ「あなたが約束しても魔法使いみたいに縛りがない。いつでも破れるじゃないですか」
晶「私が約束を破った場合好きにしていいです」
ルチル「……賢者様大丈夫です、ありがとうございます」
晶「でも……」
ルチル「ミスラさん」
ミミスラ「なんでしょう」
ルチル「……すみませんでした」

ルチルは頭を深々と下げる。
私も一緒に頭を下げた。

ミスラ「謝るだけで許されると思っているんですか」
ルチル「いいえ、なので約束しようと思います」
ミスラ「約束……？」
ルチル「はい」

ルチルが口を開いて次の言葉を話そうとした時ミスラがルチルの口を塞いだ。

晶「ミスラ……？」
ミスラ「約束はしない方がいいですよ。大変なんで」
ルチル「でも……」
ミスラ「はぁ、あんたはこの先何百年と生きるのに今から約束なんてしたらいつ破れて魔力を失うか分からない。今でも大変なのに魔力も失って人間になるんじゃ俺がもっと大変になるのでやめて下さい」
ルチル「ならミスラさんはどうして欲しいですか」