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晶「ミチル、昨日私達の勝手な行動で迷惑かけてごめんなさい」
ルチル「ごめんなさい」
私とルチルはミチルへ頭を下げた。
暫くの沈黙の後。
ミチル「僕、朝起きて誰も居なかったことがとても不安でした。もしかして兄様と賢者様に何かあったのかもしれないって。心配で心配でずっと魔法舎の中を探してました」
晶、ルチル「……」
ミチル「探しに行きたいって気持ちを抑えてました。……僕が置いていかれたのって弱いからですか……?弱いから、足でまといになるから置いていったんですか?」
ルチル「違うよ、ミチル。足でまといなんて全く思ってない。危険な目に合わせたくなかった」
ミチル「賢者様を誘うことは危険だと思わなかったのですか?」
ルチル「思ってたよ」
ミチル「それなら何故……」
晶「ミチル、私は元々1人で行くつもりだった。それをルチルが誘ってくれたことによって守ってくれたの。1人で行かないように」
ミチル「……」
ミチルは下を向いて黙っていた。
ミチル「怖かったです……」
ミチルの目からポロポロと涙が溢れ流れてくる。
ミチル「大切な人がいなくなるかも知れないって……。兄様が居なくなったら……僕は」
何かを言いかけた言葉を遮るようにルチルがミチルを抱きしめた。
ルチル「ごめんね、ミチル。不安にさせて。心配かけて。絶対に独りにはしないから」
ミチル「兄様っ……!」
2人は強く抱きしめあっていた。
ミチルの涙が止まるのを待ったあとミチルがルチルから離れた。
ミチル「お2人がいなくて外を探しに行こうとした時フィガロ先生が魔法で2人はこっちにいるって教えてくれたんです」
ルチル「フィガロ先生にお礼を言わないと……」
ミチル「とことん皆さんに怒られて来てください!」
それだけ言うとミチルは私とルチルを部屋から出した。
晶「よかったね」
ルチル「はい。でも兄様失格だなぁ……」
晶「そんなことないよ。((ボソッ……」
ルチル「ん?今何かいいましたか?」
晶「いや、なにも。さ、次の人へ行きましょう」
私達は話し合ってミスラの部屋に行くことにした。
ルチル「ミスラさん」
ルチルが部屋をノックするが反応が無い。
ルチル「ミスラさん?」
ドアをゆっくり開ける。
晶「うわっ!?くさっ!!」
ミスラの部屋から異臭がただよう。
なんとも表し憎い臭いだがとにかく臭い。
私とルチルは思わず鼻を摘んだ。
ルチル「ミ、ミスラさん?」
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めありぃぃ - 続き楽しみです!待ってます! (2021年5月16日 11時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:荒城の月 | 作成日時:2021年5月5日 1時