魔法使いの約束(その後)2 (ページ13)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:17,471 hit

27 ページ13

-------------------------
「やれやれ、全く。お行儀の悪いですね。……賢者様がこちらに来られたということはそろそろ良いのでしょうか」
--------------------------

シャイロックが自分のほっぺを掴んでるムルの手を掴む。
私は息が出来なくて力を無くして浮く。
そこにフォークがやって来て私の服を引っ張り来た道を帰り水の外へ出してくれる。

晶「ｺﾞﾎｯｧ!ｺﾞﾎｯゴホッ！」
ネロ「大丈夫か！？賢者さん」
アーサー「賢者様！」
リケ「賢者様……！」

私は苦しみながら親指をグッと出す。

アーサー「あぁよかったです」
リケ「遅いのでビックリしました」
ネロ「ミスラ」
ミスラ「はいはい」

ミスラは水を全て消す。
暫くしてから水浸しのシャイロックとムルが戻ってくる。

ムル「わぁーい！ずぶ濡れだ！」
シャイロック「とんだ災難でしたね」
ミスラ「はやく魔法で乾かせばいいじゃないですか」
ムル「それじゃつまんない！」
シャイロック「もう少し濡れてても面白そうですから」
ミスラ「はぁ」

アーサーが私に近づき濡れた私を乾かしてくれた。

アーサー「これで全員戻ってこれましたね」
晶「はい……！」

よかった、よかった……！
戻ってきてくれて。
これでようやく……。
"いつも通り"だ。

ネロ「さて、皆は食堂にいるだろうから戻ろうぜ」
リケ「はい！」
ネロ「何か上手いもん作るよ」
リケ「やった！」
アーサー「賢者様立てますか？」

アーサーが私に手を差し伸べる。
私はこの手を握る。
なんか本物の王子だからドキドキしちゃう。

私達は食堂へ戻る。

クロエ「シャイロック！あぁ、よかった！」
ラスティカ「お帰りなさい、シャイロック」
シャイロック「ただいま戻りました。ラスティカもお帰りなさい」

オーエンを除いてみんな団欒する。

晶「私、オーエン見てくるね」
カイン「俺も行くよ晶」
晶「でも」
カイン「大丈夫だ。あいつを見捨てないって決めてるからな」
ファウスト「僕も行っていいか？」
晶「じゃあ3人で行こうか」

私とカインとファウストは食堂を出てオーエンの部屋へ向かう。

カイン「オーエン」

カインがオーエンの部屋のノックをする。
勿論返事はない。

カイン「オーエン？」

カインがドアノブを回すと扉が開く。
鍵がかかっていないみたいだった。
部屋の中をみて全員目を丸くする。
扉を開いた先には血まみれで倒れているオーエンの姿があった。