新しい呪い ページ22
冬の試験を終え、俺達は安息の冬休みを手に入れた。
と、言っても冬休み中に飛べるようにならなければいけないし、俺は組織が出来ないことが分かったので飛ぶにはレアマナの力を引き出すしかない。
サールス)奏弥君にかけたその菊の呪いを解いて他のものにする。これ以上は僕の実力じゃ補えないからバラドールさんにかけてもらう
バラドール)綺麗な呪いなのに勿体ない。記念として効力を無くしてそのまま残してれば？
サールス)学生に刺青なんて…僕も奏弥君も怒られてしまいます
バラドール)あはは、確かにそうだねえ
奏弥)よろしくお願いします
バラドール)いいよお。奏弥君は何か好きな物ある？
奏弥)好きな物……ですか？
バラドール)僕は呪いの形を固定してないんだ。だから好きな物にしてあげられるよ
サールス)呪いに形をつけないって本当に凄いことなんだよ
バラドール)それしかすることなかったしね。それで、何がいい？
奏弥)うーん……
急に好きな物なんて言われても……。俺は武器とかが好きだけど武器を体になんとなく刻みたくないしな……。
奏弥)必要な時以外見えなくすることとかって出来ますか？
バラドール)出来るよ
奏弥)あ、……それならあの…
バラドール)なんでも言ってごらん
奏弥)こんな感じなのは出来ますか？
俺はスマホの画面を見せる。
バラドール)わあ、かっこいいね！勿論できるよ
奏弥)！ならこんな感じがいいです！
バラドール)わかった。刻むのはどこがいい？
奏弥)右腕でお願いします
バラドールさんは俺の右腕を持ち、俺の腕を何回か往復して撫でた。すると、俺の腕に先程見せたもののような模様が浮かび上がる。
バラドール)はい、できたよ
奏弥)ありがとうございます！
俺の右腕は中指から始まって手首と肘の間まであるレースの手袋のような呪いが刻まれる。
サールス)やはり凄いですね。高等な技術とマナなのに上手く痕跡を消してる
バラドール)えへへ、そういうの得意だからねえ
サールス)得意とかいうレベルですかね……
奏弥)バラドール先生、ありがとうございます！めっちゃ気に入りました！
バラドール)どういたしまして。それじゃちゃんと効力の説明をするね。この呪いはレアマナが出てくるのを止める呪いだ。いくらレアマナの力を引き出してもレアマナが出てくることはない
奏弥)え！？凄くないですか、それ！！！
バラドール)凄いでしょ？
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作者名：荒城の月 | 作成日時：2022年11月29日 20時
