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フィガロ「それじゃファウストよろしく」
ファウスト「巫山戯るな。自分で呪い解けるだろ」
フィガロ「まぁね」
ラスティカ「賢者様……賢者様?」
ラスティカが私の名前を呼んでいる。
しかし、私は呼び掛けに答える余裕がなかった。
全身は強ばって冷や汗が止まらない。
動悸が激しい。
ファウスト「賢者!」
ファウストが私の肩を揺さぶる。
私は立てなくなり地面にへたり込む。
フィガロ「『ポッシデオ』」
フィガロが魔法をかけてくれ息が正常に出来るようになってきた。
ファウスト「賢者、どうした」
晶「あぁ……ぁ…………。いや、いやぁぁあ!!」
私はパニックになる。
どうして、どうしてあいつが?どうして!?
ラスティカ「賢者様」
晶「いや!来ないで!!触らないで!!!」
私は3人から離れる。
ちょうどそこにあった鋏を握りしめ3人へ向ける。
ファウスト「幻覚か」
フィガロ「俺たち何と間違えられてるんだろうね」
晶「私はもう……あなた達なんかとっ!」
そこへ背後からやって来た人によって私は両手を捕まれ上へ上げられる。
刃物は没収された。
レノックス「賢者様、この方達は敵じゃありませんよ。全員賢者様の味方です。賢者様……」
晶「離して!やめて!殴らないで!!!」
フィガロ(なるべく起きてるまま正気に戻してあげたかったけど……)「『ポッシデオ』」
私は意識が遠のいていった。
力なく倒れる。
レノックスが受け止めてくれた。
レノックス「一体どうしたのですか?」
ファウスト「このペンの呪いだろうな」
レノックス「ペン?」
ラスティカ「賢者様が先程買ってきたガラスペン……いえ、マナ石で出来たペンなのだけど。とても強い呪いがかけられてて」
フィガロ「さっきより呪いが強くなってるな。ファウスト、頼んでもいいかな?」
ファウスト「分かった。僕が呪いは引き受けよう。暫く僕の部屋に誰も近づけないでくれ」
ラスティカ「では、僕は呪いが溢れないよう浄化しておきましょう」
ファウスト「助かる」
フィガロ「俺は賢者様の容態を診てるよ。レノ、今日の合同練習は中止だと皆に伝えてくれるかな?」
レノックス「分かりました」
フィガロ「スノウ様とホワイト様何か心当たりないかな……」
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【呪ってやる……この世界を。世界が絶望してしまえばいい。そしたら私は感謝を世界に伝えよう】
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作者名:荒城の月 | 作成日時:2021年2月17日 19時