ネット恋愛

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「A、どういうつもり？」

超特急が撮影に戻って言ったあとすぐ、志織は私に詰め寄ってきた。

「どういうつもりって、何が？」

「何が？……じゃない！！海から、アリスのこと聞くでしょ？Aのことを！！」

「あぁ……うん。だって……海さんが私のことどう思ってるか聞いてみたかったんだもん……」

本当にアリス＝私のことを好きなのか、直接聞きたい。

「……A、」

「ん？」

あれ……志織さんったらお顔が怖い……

「……何よ〜！！そんな可愛い顔して言っちゃって〜！！」

へ？

「恋する乙女って感じだわ。もう好き。」

「あ、ありがとう……？」

あれ？確か志織って、超特急以外のことに関してはクールなはずじゃ……あれ？全くそんな素振り最近ない……

「じゃあ、応援するしかないじゃんね。康太、行こう。」

「え？」

「行くってどこにだよ？」

「動物園デート。」

いや、待って、それじゃあ……

「私、１人で待ってんの？」

「うん。だって、海が待っててって言ったのはAだけだよ？」

「それは……でも、班別行動じゃ……」

「いいから。それに、＿＿。」

「っ……！！」

「ね？だから、行ってくるね。」

「……うん。」

「え？志織はいったい、Aになんて言ったの？」

「康太にはナイショ。ほら、行こ？」

「お、おう……」

そう言うと、２人は動物園に向かって、仲良く歩いていった。

「……ほんと、恋する乙女はどっちよ。」

志織が康太に聞こえないように私の耳元で言った言葉。

『こう言っとかないと、素直にデートしたいなんて、恥ずかしくて言えないもの。』

あなたにだけは、恋する乙女なんて言われたくない。

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