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「どうしてAがここに……」
「こっちの台詞だよ。桜井くん、消えたと思ったらこんなとこに……何してんのよ！！」
「……拓兄に頼まれて、超特急のマネージャーを……」
なっ……
「拓弥さん、どういうことですか？なんで……私に協力してくれるって言いましたよね！？」
「……悪い。春彦の気持ちを聞いたら、その……春彦の決意を変えさせたくなかったんだよ。」
「……昌暉も。知ってたのね？」
「うん……」
ダメだ。このまま責めても進まない。
「桜井くん……簡潔に言わせてもらいます。桜井くんって……バカなの？この１年、私たちがどんな思いでいたか分かる？みんな、ずっと心配してたのよ？」
「ごめん……でも、中途半端な状態で、池田のところにいる訳にはいかないと思ったんだ。池田、元気にしてる？」
「……元気、」
「そっか、それなら……」
「に、見せてる。本当は元気なんかじゃない。ずっと……泣いてる。私にも隠して、ずっと泣いてるの。」
「……」
「あの子は、１年間、ずっと桜井くんを待ってた。なのに……結局桜井くんは来なかった……ねぇ、もう紫苑を泣かせないでよ！！」
「泣かせるなって言われても、何もできないし……」
「……紫苑はきっと……いや、何でもない。」
きっと、桜井くんのことに縛られてる。だから、次へと踏み出せないんだ。あと、紫苑自身気づいていない。紫苑の心の中には……夏希さんがいるはずだ。
「分かった。もう……私たちの前に現れないで。」
「A！？それはさすがに春彦くんがかわいそ……」
「……分かった。池田のこと、よろしくな。」
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作者名：ゆいこっこ | 作成日時：2016年8月29日 8時
