秘密の〇〇～SECOND～ (ページ16)

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いつもの。それは、私と紫苑が考案した、ここのメニュー。このメニューは、特別な人にしか出さないの。

「出来たぞ。」

「ありがとう、夏希さん。」

これで準備はバッチリだ。あとは、紫苑が来るのを願って待ち続けるだけ。

「A……拓兄にマネージャーを任された時、ようやく、池田に会いに行けるって思ったんだ。」

「えっと……急だね。」

「ごめん。でも、聞いて？やっと、胸を張って、自分で稼げるようになったんだ。でも……いざ、会いに行こうって思ったら、怖くなった。」

「紫苑に、否定されるかもしれない、って？」

「そう。今さら現れたりしたら、池田にとって迷惑なだけなんじゃないかって１度思っちゃったら、もう、会いたいなんて思えなくなった。結局、自分が大切だったんだよ。」

「桜井くん……」

「あの時だって、多分、池田を傷つけたくないってのは建前で、ほんとは……俺が傷つくことから逃げてただけだったんだ。だから、池田に会う資格がないって言われても、すんなり受け入れてたんだ。」

「なに、それ……それは違う！！」