目立つ君と地味な僕 (ページ5)

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もう、ほんまイヤや

こんな自分に嫌気がさす

地味に泣きそうなんやけど

俺が一方的に逃げてきただけやのに。

泣きたいのはイケメンくん(仮)方やって…

｢ここ、どこやねん…｣

入学初日から目立って、

入学初日から迷子

しんどすぎるやろ
自業自得だけど。

人目につかなそうな階段に座り込む

最初は先輩の校舎には入らんように、気をつけてたけどもう分からへん

もしかしたらここ、3年生棟かもしれんし

あまり下手に動かん方がええ気がする

ただ、初日から遅刻確定やけどな。
入学式は出てるから遅刻じゃないか…

じゃ、サボり？？

｢どうしよ…
とりあえず1年棟に帰りたい、、｣

膝の中に顔を埋めて、ボソッと呟いてみたり

あの時逃げてなければ、こんなことにならんかったのに。

イケメンくん(仮)が話しかけて来なければ…

そもそも、入学式でうつらうつらしてなきゃ
よかったんと違う？

完全に自己嫌悪ゾーンに入って、今日の行動全部にケチをつけてみたりする

｢あれ、
きみ、サボり？｣

｢あ、え、その、｣

いきなり話しかけられてまともな回答が出来ない
なんか、これデジャブ…

っていうか人間に会えてよかった
願わくば先生が良かったけど、この際誰でもいい。

このまま今日を過ごさなあかんのかと、1年棟に帰る術はないのかと、割とマジで思ってたもん

｢えっ！？えー、なんで泣くん？！
なに、どっか痛いん？なんかした？｣

｢うぅぅぅ、泣いてないです

…ｸﾞｽﾞｯｯ｣

｢泣いてるやん！
あ、自分新入生か…

えーとな、俺は2年の藤井流星って言うんやけど、もしかしたら迷子だったりする？｣

俺の高校人生の危機を救ってくれたのは、やっぱり先輩でした

でも、怖そうな先輩じゃなくて良かった…

髪の毛は、その、

金色やけど。