目立つ君と地味な僕 (ページ33)

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あれから、10分弱いじられ(イジメられ)続け解放してもらえて一安心

連絡先を取られなかっただけ、まだマシやったと思う

はぁ…あいつらもほんま懲りてへんな
何も小瀧くんにまで突っかからんくて、ええやんか

本人いないからまだ良かったとは思うけどさ

1人、自分には似合わない街を抜けていって、小瀧くんの言っていたお店を探す

見つかりやすいところにあるって書いてあるけど…

｢重岡くん！！｣

おぉ、小瀧くん
想像通りに馴染んでないな…

イケメンなのが幸いして、甘党の男子みたいになっとるけど

｢何分くらいかかるって？｣

｢30分くらいやって
それより、さっきの人たち大丈夫だった？｣

｢あー、大丈夫大丈夫
ちょっと近況報告みたいな？｣

｢そ…｣

相変わらず納得いってないみたいだけど、まあバレることはないからな。
もう、会わへんし。

｢あ、そういえばすごい今更やけど、流星に変なことされてへん？｣

｢藤井先輩？変なことは何も無いで？
なかよーさせてもらってます。｣

｢昼休み、連行されてるしなんかされてるんかなって

あと、俺もそろそろ重岡くんとお昼食べたいんやけど…｣

｢いやいや、そんな変なことはさせられてないよ？
まあ、お昼は小瀧くんには、小瀧くんと食べたい人がおるんや…し、、｣

うるうるの瞳に困り眉

小瀧くんの得意技である。きっと本人も自覚済みで、こうやって何事も切り抜けてきたのであろう

かく言う俺も、この顔に負けてここまで来てるからどうしようもないんやけどな。

｢それに、小瀧くんの放課後は俺が使ってもうてるし。
独り占めは出来ひんって笑｣

｢俺が、重岡くん独り占めしたいって言ったらだめ？｣

｢は？？｣

いや、素が出たわ
普通に｢は？？｣とか言ってしまった。

でも誰だってこんな口説き文句を、至って真面目にすごいキメ顔で言われたら出ると思う

むしろ同じ言葉を、クラスの女子に言ってあげて欲しい