太宰治の指導教官 弐【文豪ストレイドックス】【太宰治】

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季節は冬__________








しんしんと雪が降り積もり、ヨコハマ全体を覆って凍えるような寒さだ









何処からかペタペタと音がする









赤切れた足









襤褸切れの様な汚れに塗れた服









小さな小さな一人の少女









「持ってきたか？」









『 ................』









ゆっくりと差し出した手に握られていたのは、









「チッ ........此れだけかよ ........









使えねぇ餓鬼だな





無表情で気持ち悪いしな ........如何する？」








「捨てたらいいんじゃねえの？碌に金も盗んで来れねぇんだ ........









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いらねえだろ」









「そうだな、って事でよ









御前もういらねえわ、さっさと消えろ」









ニヤニヤと嗤う彼らに背を向け、少女は歩き出す









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『 ........寒い ........








あッ、血が出てる ........』









白い肌からは、真っ赤な鮮血が流れていた









『 ........何もしてなかったからな ........









“盗んだことなんて一度も無いんだから”









よくもまあ、あんな奴らに稼いだ金を渡してたよな ........






今思うと吐き気がする』









路地を曲がって、着いたのは彼女の秘密の隠れ家









『大分溜まった ........此れで、薬が買える』









「姉さん ........」









『詩織 ........お帰り、






漸く金が揃ったんだよ ........









之で御前に、薬を ........「(ドサッ .......！」









ッ ........？！詩織！』









自分より小さな、妹、弟たち









彼らは病に侵されている









活動に支障はない、だが、少しずつ体を蝕む









気づけば、死を迎える









『こんなに早く症状が出るわけがない、









御前、何してきたんだ ........』









「みんなが ........やだ、死んじゃ ........」









『ッ！あいつらは何処にいる？









いいか？此処を動くなよ、絶対だ！」









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目の前に広がっていたのは、地獄__________









昨日まで、笑いあっていた子等の









無惨な死__________








違う、此れは病なんかじゃない









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確実に、殺されてる

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