第五十七話 ページ26
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鈍い音と同時に、ドサリと森が倒れる
有川が彼の顔を殴り飛ばしたのだ
彼女の拳には少量の鮮血がこびり付き、微かに震えている
『何故だ ........』
「 ........!」
絞り出すような声に、森はゆっくりと顔を上げ、彼女を見詰めた
『言った筈だ ........未だ時期ではないと ........
抗争の火種が残る今、
ポートマフィアの首領が死ぬという事は、
内部から崩れる危険があるという事だ!
何故だ、医師!何故今なんだ!?
御前は組織を潰すつもりか?多くの構成員を路頭に迷わせ、死なせる気か?
........答えろ .......』
それは一種の叫びだった
夜の闇はそれすらも呑み込んでいく
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沈黙が流れた_____________
「では君は、今のポートマフィアが .......此の街に必要だと、本気で思っているのかな?」
森の言葉が、有川の胸に突き刺さる
そんな訳がない
今やポートマフィアは此の街の終焉を招く存在となった
今は亡き首領が、どんなことを構成員たちにしてきたか .......知らない筈がない
だから、思う ........筈がないのだ
「君も判っているだろう?今のままでは、此の街も、人々の命も、全てが危ないという事を ........
殺す時は、今しかなかった事を ........」
判っている、判っているのだ ........
だが_____________!
『背負わせる気か ........?彼の子達に .......』
「 ........嗚呼 ....」
『未熟で、あんなにも純粋な子達に ........
御前は、背負わせるのか?』
「それが、彼等の生きる道だ ........」
有川はその答えを聞き、森を見つめ返した
覚悟の色が浮かんでいた
もう、それ以上は何も言わず部屋を後にした
月は、壁の鮮血を不気味に照らしていた
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月宮澪華 - 有川さんと紅葉さんのお茶会内容 (9月22日 19時) (レス) @page47 id: dd50640cfb (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 玉こんにゃくさん» 読んでくださってありがとうございます!!文才私も欲しいです!分けてください!(笑)これからもよろしくお願いします! (2020年11月9日 0時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
玉こんにゃく(プロフ) - 待って、カッコいい…!有川さんん゛大好きです!文才分けてください私に! (2020年11月9日 0時) (レス) id: d74a9424e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 柊さん» え、貧血?!大丈夫ですか ...?お大事になさってくださいね ...いつもコメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします(^^)『いつもありがとう。柊さんも体調に気をつけて、またお互い頑張ろうな』 (2019年5月21日 12時) (レス) id: 27ee46e64f (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - ううう有川さんがかっこよすぎて惚れても惚れきれないいいい!!更新ありがとうございます!待ってました!!体調には気をつけてくださいね。私は最近貧血になりました← (2019年5月21日 0時) (レス) id: 9ff44349a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルーク | 作成日時:2018年7月17日 18時