． ページ35
『私…実はいじめられてて。』
そう切り出し、話し始める。
いじめられた頃から今までの事、そして初めて秀吉くんに出会った日のこと。
秀吉くんは黙って聞いてくれた。
秀「気づかへんくてごめん。」
『大丈夫。それに、秀吉くんが謝ることじゃないし。』
『今日は秀吉くんとご飯を食べてるところを見られちゃったみたいで…』
私と秀吉くんなんか、釣り合わないもんねーと自嘲的になりながら苦笑いする。
秀「ごめん。何かAちゃんおるって思ったら俺の名前聞こえてきて…。ずっと影で見てた。」
『そっか…。じゃあ、もう嘘はつけないんだね。』
そういってフェンスの方まで行く。
空はオレンジ色になり始めていて、グランドにはもう生徒はいなかった。
『だから＿＿＿＿もう秀吉くんとは一緒にごはん食べれないかな。』
泣くな、そう自分に言い聞かせる。
秀「Aちゃんはそれでいいの？」
『へ？』
秀「今の状況のままで。」
『変わりたい…。でも、どうしようもできない！』
秀「誰かに言えばええやん。助けてって。」
『誰に…？』
そんなの、私が言っても誰も助けてなんてくれないに決まってる。
秀「例えば…俺、とか？まあ、Aちゃんならこの状況、変えれると思うけど。」
冗談ぽく言って笑った秀吉くんはその日も家の近くまで送ってくれた。
秀「じゃあね。がんばってみたら？きっとAちゃんは変われるから。」
帰り際に言われた言葉。
ねえ、私は本当に変われるのかな。
そんなこと、ないか。
そう思いながらこの間奥にしまったカッターナイフを取り出し、手首にまた一つ、きずをつけた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1005人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Macaron.。(プロフ) - ゆーさん» コメントありがとうございます！夏休み中に本編の方も書いてみようかな…と思います。これからもよろしくお願いします🙇 (7月19日 23時) (
レス) id: 0435f914bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 本編の更新待ってますので、更新頑張ってください。 (7月19日 21時) (レス) id: 09c3d2c8dd (このIDを非表示/違反報告)
Macaron.。(プロフ) - 千鶴さん» ありがとうございます！これからもゆっくりめのペースではありますが、更新頑張ります。 (2022年9月24日 11時) (レス) id: e961c94952 (このIDを非表示/違反報告)
千鶴 - とっても面白かったです！更新待ってます！頑張ってください！ (2022年9月23日 11時) (レス) @page8 id: 59220ffc51 (このIDを非表示/違反報告)
Macaron.。(プロフ) - 美優さん» 教えてくださりありがとうございます！参考になりました！ (2022年8月29日 11時) (レス) id: e961c94952 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Macaron.。 x他1人 | 作成日時：2022年7月27日 19時
