72キス ページ45
日焼けした小麦粉色の肌。
ぱっちりと開いた、煌々たる目。
膝までのスカート丈。
腕にはパステルピンクのラメ入シュシュ。
…誰？
そこには、見知らぬ子がいた。
河本の肌は白かった。
目も、いつもつまらなさそうに、気怠けそうにぼうっと中を彷徨い、腕には6時間15分ずれた腕時計をしていた。
スカートは短くしすぎでよく先生に指導を受けていた筈だ。
しかし、今、吉田と仲良さげに話しているその子はまるで正反対の容姿をしている。
つまり、あの子は河本では無い可能性が高い。
『…あの子、誰』
私は、河本もどきのことを指す。
男子「え、河本だよ。分かんないの？仲良いのに」
いや分かんないよ！？
もっとズーンって感じの、負のオーラ纏って来ると思ったら、どうしてこうなる！？
どうして普通の陽キャになる！？
あの人が、昨日冷たい文を返してきた人なの！？
信じないよ！？というか、信じられない！！
『河本、あんなんじゃないよ！？私の、河本は一体どこに行ったの！！』
男子「まぁ、結構変わってはいるよな…てか、いつから河本の所有権手に入れたんだよ」
ま「Aちゃんの、所有権は、僕が持ってるから、河本さんの所有権は、Aちゃんが、持ってるんだよねっ」
他人の話なんて耳に入らず、周りの人に同意を求めようと教室を見渡した。
女子「河本〜、この問題出やすいって先輩が言ってたよ」
女子「あ、ヤバッ。これ河本の教科書じゃん。河本、ごめん。破っちゃった」
女子「ちょ、2人遅い〜。よくそんな余裕あるね。特にずっと休んでた河本」
クラスの女子は、教室に入ってきた吉田と河本もどきを見ながら口々にそう言った。
全員、河本もどきを河本と呼んでいる。
ということは、まさか……
河「ごめんって。別館までジュース買いに行ってただけだから」
河本だったーーーー！！
声が！完全に！河本！！
吉「この階にあるのに、なんで別館行ったの。階段めっちゃキツかったんだけど」
河「奢ってあげたし、良いでしょー？……あ！A！おはよ！あれ？湿布貼ってんじゃん。どうしたの？転んだ？階段から落ちた？通り魔にあった？包丁刺された？」
唖然としながら河本のことを見ていると、不意に視点が合い、とびっきりの笑顔で手を振りながら早口で言葉を並べられる。
『ひぇっ…』
河本だ…！なんで？めちゃくちゃ病んでると思ったのに、なんでこんなに元気なの！？
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53位、ありがとうございます
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カバヤキ(プロフ) - ありがとうございます！！是非、楽しみにしていて下さいね！(コメント返せるようになりました！) (2021年5月28日 15時) (
レス) id: ed7878be4d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 続編おめでとう！新作も楽しみにしてます！なるせくんが出ない理由気になる... (2021年5月27日 20時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - いえいえ〜物語作るのうまくてすごい！私別の夢小説で更新してるけど全然みてくれないし泣 (2021年5月23日 23時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
ルコふぃまてりぃ - 誰なんだ！！！ぶつかってきたのは！！モブ？河本さん？それともnqrseくん？予想は………わからない…… (2021年5月16日 15時) (レス) id: 15224720b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 53位おめでとう！ (2021年5月13日 20時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カバヤキ | 作成日時：2021年3月25日 16時
