69キス ページ38
ガチャ
…ガチャガチャガチャ
『…何やってんの、普通、玄関の扉は押して開けるでしょ…』
扉が開かないと焦っている真冬君に言う。
ま「え、あ、そっか」
ガチャン
今度こそ、扉が開く。
心地よい、涼しい風が吹き込んで来た。
あと少しすれば、この風も嫌という程暑くなるだろう。
空はもう、菫色だった。
『バイバイ』
ま「うん。またね」
恥ずかしそうに顔を赤くしながらも、真冬君ははにかみながら手を振ってくれた。
バタン
『ふぅ…』
扉が閉まると、さっきまでの賑やかさが嘘かのように、静かになる家の中。
リビングに戻り、コップを洗って網棚に伏せて置く。
夜ご飯、簡単なものにしよう。
意外と疲れている自分に気付いた。
あざとかもあるし、安静にしていよう。
どうしようもなくなり、元自室に戻って布団に包まる。
枕に顔を埋め、ゆっくり、深く、息を吸い込み、肺が満タンになったのを感じると息を止めた。
しばらくすると苦しくなり、慌てて顔を浮かせて息を吸った。
体ごと横に向けて考える。
最近、寂しさを感じ易くなった原因。
以前から、寂しいと思うことはあったものの、特に表情や行動に出ることは無かった。
それなのに、今さっきはどうだ。
真冬君が帰る瞬間、どうしようもない寂しさと、無力な自分への歯痒で、ついつい感情が表情に現れてしまった。
最近になって、変わったことといえばなんだろう。
真冬君が来て、なるせと一緒に登校できて。
河本が、居なくなって。
『河本…連絡、したほうがいいよなぁ……』
もし、寂しくなった原因が河本にあるのなら。
それなら、河本が学校に来たら寂しくなくなるはずだ。
布団から出て、鞄の中のスマホを手に取る。
河本とのトーク画面には未だ、返信はなく、淡い期待は吹き飛ばされた。
まぁ、しょうがないか。
出来るだけ、長文で暗いメッセージにならないよう、気を付けながら伝えたいことを書いていった。
《ごめんね。あんまり触れて欲しくないと思うけど、この間、相川君に、キス、されてたでしょ？相川君、そのこと謝ってた》
《学校、無理にとは言わないけど、私的には来て欲しいな》
《学校行って、相川君君のこと、二人で怒ろう！！》
《保健室登校でもいいからさ》
送信ボタンを押す。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ごめんなさい。
なんかもう、恒例みたいになってますが、
250人記念、頑張って書いてるので、もうちょっと待っていただけると幸いです。
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カバヤキ(プロフ) - ありがとうございます！！是非、楽しみにしていて下さいね！(コメント返せるようになりました！) (2021年5月28日 15時) (
レス) id: ed7878be4d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 続編おめでとう！新作も楽しみにしてます！なるせくんが出ない理由気になる... (2021年5月27日 20時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - いえいえ〜物語作るのうまくてすごい！私別の夢小説で更新してるけど全然みてくれないし泣 (2021年5月23日 23時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
ルコふぃまてりぃ - 誰なんだ！！！ぶつかってきたのは！！モブ？河本さん？それともnqrseくん？予想は………わからない…… (2021年5月16日 15時) (レス) id: 15224720b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 53位おめでとう！ (2021年5月13日 20時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カバヤキ | 作成日時：2021年3月25日 16時
