60キス ページ28
先生に了解を得て、真冬君と帰っている。帰ってはいるのだが…。
『ちょっと、近くない？』
真冬君は私にピットリくっつきながら歩いているのだ。
ま「支えてあげてるの！」
真冬君は真っ赤な頬を膨らませて言う。
どちらかと言えば私が真冬君を支えてあげているような気がするんだけど…。
『鞄、持たせちゃって、ごめんね』
それで、真冬君は重いだろうからと言って私の鞄を持ってくれた。
ま「いいの。僕、男だもん。そのくらい、出来る」
真冬君はドヤ顔でそう言ってから、少し声を小さくした。
ま「その傷、殴られたんでしょ」
『え、』
どうしてバレたのだろう。
真冬は悲しそうな、悔しそうな顔をしていた。
ま「僕も、昔、殴られてた。理不尽な理由で。何も悪くないのに、殴られてた」
真冬君は私の腕の、あざが出来た箇所をゆっくり労るように撫でた。
ま「痛かったよね。辛かったよね。ごめんね、守ってあげられなくて。ごめんなさい」
『…真冬君？』
真冬君は前を向いて歩いているはずなのに、私にはうずくまっているように見えた。
ま「僕、人に嫌われたくなくて、いろんな人を縛り付けてきた。キスしたら、可愛く恥ずかしがる子が大好きだった。でも。君に会ってから、おかしいんだ。僕」
真冬君は唇に歯を立てた。
ま「誰かに嫌われてもいいから、君を、守りたい」
私は、鈍器で殴られたような衝撃を感じた。
真冬君は、どうして、こんな私に好きって言ってくれるのだろう。
クラスの皆んなに嫌われたくないから、真冬君の気持ちを無視して変な約束を結んだ。
そんな、自分勝手な人間に、どうしてこの人は優しく接してくれるのだろう。
不思議だった。
ま「あ！そういえばさ、なんか帰りのHRで先生が言ってたんだけど…」
真冬君は突然、先程までの悲しそうな顔とは打って変わり、ニコニコとした表情で話を切り出した。
……嫌な予感なんて、してないからな。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
200人記念、書かせて頂きました。
一応、本編だけを読んでくださっている方のために毎度毎度、本編も書くようにしているのですが、200人記念に神経を吸い取られ、少し雑になってしまいました。
これから頻度は落ちてしまうかもしれませんが、頑張って書くので、もし更新された時には、是非、読みに来てください！
コメントで返信してくださった方、ありがとうございます！
5年も行ってないのやばいですよね。是非、一緒に遊びn((は？
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カバヤキ(プロフ) - ありがとうございます！！是非、楽しみにしていて下さいね！(コメント返せるようになりました！) (2021年5月28日 15時) (
レス) id: ed7878be4d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 続編おめでとう！新作も楽しみにしてます！なるせくんが出ない理由気になる... (2021年5月27日 20時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - いえいえ〜物語作るのうまくてすごい！私別の夢小説で更新してるけど全然みてくれないし泣 (2021年5月23日 23時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
ルコふぃまてりぃ - 誰なんだ！！！ぶつかってきたのは！！モブ？河本さん？それともnqrseくん？予想は………わからない…… (2021年5月16日 15時) (レス) id: 15224720b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 53位おめでとう！ (2021年5月13日 20時) (レス) id: ccb1d0def4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カバヤキ | 作成日時：2021年3月25日 16時
