【wrwrd!】狐と我々【男主】【軍パロ】 (ページ10)

今日:4 hit、昨日:13 hit、合計:27,664 hit

8. ページ10

ザックが去った夜。
俺は狐の仮面を被り、マントを羽織って我々国の軍基地へと来ていた。
今日の目的は偵察。
α国の王から貰った資料は余りにも使い物にならなかったからな。
自分で確かめに行くしかない。

資料で分かった事は3つ。
幹部はグルッペン・フューラーを含め14人であること。
個々の戦闘力が高いこと。
気をつけるべきはやはりゾムという幹部であること。

ゾム、という名前だけしか情報がなく、見た目が全くわからない。
それは他の幹部にも同じだ。
だから今日この目で確認しに行く。

軍基地に着く。
軍基地というよりこれ…

『…城じゃないのか…？』

そう言わんばかりの見た目。
…グルッペン・フューラーの趣味か？
まあそんなこと俺に関係ない。
俺は任務を遂行するのみ。

こっそり敷地に侵入し、ワイヤーフックを使って壁を登る。
一つ、大きな窓からカーテン越しに電気が漏れているのが見えた。
会議でもしているのだろうか。
窓に顔を近づけ、耳を傾ける。

「…で……たんや…な……わか…」

声の高い人物が話しているのが聞こえたが、内容は一切聞き取れない。

『…中に入るしかないか。』

仕方ない。
情報を集める為にも中に侵入するか。

中にこっそり入る。
丁度良いところにダクトの入り口があったので入ろうとした瞬間。

ビーッ！ビーッ！

…これはまさか。
見つかった感じ…ですか？

辺りを見回すと、小さな小さな隠しカメラを見つけた。
クソ…これで見つかったのか。
チッと舌打ちをして、監視カメラを壊した。

ここからどう行動するか。
少し考えた末、堂々と敵の前に姿を現すという結論に至った。
きっと、カメラには「狐」の姿が映ってしまっている。
ならば…それが表に出る前に全員殺.してしまえばいいではないか。(作者「発想サイコp(((『黙れ』ｱｯﾊｲ」)

仮面の下で口が弧を描いたのが分かった。

久しぶりの殺戮の時間だ。