【wrwrd!】狐と我々【男主】【軍パロ】 (ページ9)

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あれから3日が経った。
ザックは何度も「帰る」と言ったが、怪我がまだ治っていないから、と引き留めてしまった。
彼をここに引き留めても何もいい事なんてないのに。
不思議な事もあるものだ。

za「ノア…俺もうそろそろ帰らんとあかんわ…ずっと迷惑かけんのも気ぃ引けるし…仲間も多分心配しとる。」

『…そうだよな。ずっと引き留めてしまってすまない。怪我も殆ど治ったしな。』

ザックの回復力は驚くものだった。
俺もこんだけの回復力欲しいと毎回思う。

ザックは既に荷物(と言っても殆どないが)をまとめていた。

za「…じゃ。」

『…待って。』

za「？」

『…。』

俺は首からかけていたネックレスを取り出してザックに渡した。

za「…これくれんの？」

『…また来いよ。』

za「！…おん！」

じゃ、と言ってザックは町の方へ歩いて行った。

『…待ってるからな。』

遠のいていく背中にそう呟いた。

――――――――――
zm side

長くお世話になったノアの元を離れる。

『…待って。』

「？」

『…。』

無言で差し出されてのは、小さなルビーが埋め込まれたネックレスだった。

「…これくれんの？」

『…また来いよ。』

「！…おん！」

じゃ、と言って町の方へ歩く。
そして、手の中にあるネックレスを見る。

また来るからさ、

「死なんとってや…」

最後に見たノアの顔はとても悲しそうで、まるで今から死にますとでも言わんばかりの顔をしていた。

俺、また戻ってくるから。

「待っとってな。」