【wrwrd!】狐と我々【男主】【軍パロ】 (ページ38)

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35. ページ38

やっと本編(？)に戻ります

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『…これが俺の過去だ。後半は只の戯言だがな』

そう言って溜息をつきながら辺りを見回すと、皆暗い顔をしていた。

『俺がどんな奴か分かっただろ。平気で友達や仲間を傷つける奴だ。そんな奴、仲間にしたくなどないだろ？』

そしてそうだ、と思い眼帯を外す。
これを見たら気持ち悪いと言って切り捨ててくれるだろう。

左目が露わになると、皆がバッとこちらを見る。
これで、切り捨ててくれる筈―

tn「かっこええやん」

だが、聞こえた言葉は俺の想像の真逆だった。
しかも、思いもしない奴から。

『…は？』

tn「かっこええやん」

『…気持ち悪いと思わないのか？』

tn「全く」

…こいつ、正気か？
でも嘘をついている様には見えなかった。

tn「なぁ、さっきの話とこれで俺らが拒むとでも思った？むしろその逆やで」

そんな訳ないやん、と笑う。
そして俺より少し明るい赤色の目でこちらを見る。

tn「本当は俺はあんましお前のこと仲間にしたいとは思ってへんかった。
むしろずっと警戒しとった。
でもな、話聞いてたら途中から可哀想やなって思ってん。
誰も信じられんのはあんまりや、って。
やから、俺らがそれを変えたるわ。
俺達は絶対に裏切ったりせえへん。
無理にでも仲間にしたるわ」

トントンの言葉が胸に突き刺さる。
何も言わないでいると、グルッペンに肩を掴まれ、真剣な目で見つめられる。

gr「俺たちは、絶対にお前のことを裏切ったりなどしない。傷つけもしない。だから、俺達の仲間にならないか？」

グルッペンの肩越しに他の奴らを見ると、大丈夫だと言わんばかりの目をしていた。

皆、嘘には見えなかった。

『…信じて』

gr「？」

『…信じて、いいのか…？』

グルッペンは一瞬はてなマークを浮かべた後、笑って「もちろん」と言った。

一度は人を信じるのをやめたけれど。
仲間などもう要らないと思ったけれど。

こいつらなら信じられる。
こいつらなら大丈夫だ、って。

そう直感が告げていた。
だから。

もう一度、信じてみよう。

『…ありがとう』

そう言って、今までの作り笑いとは違って、本物の笑顔で笑った。