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※一部暴力的な表現があるかもしれません。
ご了承ください。
――――――――――
俺はβ国のとある小さな村で生まれた。
家は裕福でも貧乏でもなく、ごくごく普通の家庭だった。
俺も小さい時は幸せだった。
周りが左目のことを言い出すまでは。
俺の左目は少し特殊だ。
どう特殊かと言えば、変な模様が描かれているように見える点だ。
模様と言うより、文字に見える。
本当は俺はそれを気に入っていた。
しかし、周りの人間はそれを気持ち悪いと言った。
「こいつは忌み子だ！」
村の大人に罵られ、
「お前の目ぇ変なの！」
同年代の子供に笑われ、
ついには
「お前のせいで…私達がどれだけ苦労していると思っているの⁉
お前なんて…
産まなきゃよかった」
親にまで見捨てられた。
それから、俺は親から暴.力を受けるようになった。
虐.待というやつだ。
殴り蹴られ、火を体に当てられたり、食事を抜かれたり。
そんなことが日常茶飯事だった。
そのせいで、好きだった左目も徐々に嫌いになってしまい、眼帯で隠すようになった。
家にいても殴られるだけだったので、いつしか村の近くの森に行くようになった。
そこで出会ったのがノアだ。
？「ねえねえ、君何してるの？」
『…何も』
no「一緒に遊ぼ！僕ノアって言うんだ！君は？」
『A』
no「Aっていうんだ。良い名前だね」
それから俺達は一緒に遊ぶようになった。
ノアは隣村に住んでいる子だった。
忌み子と呼ばれる存在のことは聞いたことがあるが、それが俺であることは知らなかったらしい。
だから、ノアは俺と一緒にいてくれた。
ノアと一緒にいる時は、暴.力のことを忘れることができた。
no「A〜！誕生日おめでとう！これあげる！」
『これ何？』
no「ルビーのネックレス！Aの目みたいで綺麗でしょ！」
『ほんとにくれるの？』
no「うん！」
『！ありがとう！』
他の人には祝えて貰えなかった誕生日もノアには祝ってもらえた。
ノアとの時間はとても楽しかった。
でも、それは長く続かなかった。
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作者名：ゆい | 作成日時：2020年3月4日 13時
