act.4 ページ5
目を覚ました妖狐は、目の前の美しい装飾の数々を見渡し、冷静に今の自身が置かれている状況を理解しようとしていた。
腹の辺りに痛みを感じ目を向けると丁寧に布が巻かれていた。
肌蹴た着物を正し、寝台から立ち上がる。
微かに戸の外から声がし、妖狐はそちらへ足を進めた。
不思議と警戒心は働かず、興味が自身を動かしているようだった。
戸を開けるとそこにいた美しい姫に、妖狐は静かに息を飲んだ。
「目が覚めたのか。」
鈴を転がしたような声と風の揺らす漆黒の長い髪に言い知れぬ感情が妖狐の心に生まれた。
怪我の手当ての礼を伝えようと頭を下げると、傷口が疼いたのか顔を歪める。
そんな妖狐を気遣って、姫はまだ寝ているようにと告げた。
「ここは離れだ。そなたのような他の者が居ようと気付く者はおらぬ。安心して傷の癒えるまで養生するがいい。」
「それに国の外のことを聞かせてほしい」と続ける姫に妖狐は再び感謝を伝え、寝屋へと戻った。
続く (更新停止中)
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遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2021年1月10日 23時) (
レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
光華 - とても面白いです更新頑張ってください応援してます (2019年8月6日 21時) (レス) id: e145b750ea (このIDを非表示/違反報告)
waiwaichika(プロフ) - 面白くなりそうですね更新を頑張ってください (2019年3月24日 23時) (レス) id: 901fc2e49a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Misaki | 作成日時：2019年3月24日 12時
