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#398 ページ10

「ねー、浅野クンと付き合ってんの?」

『…何がどうしてそうなった?』

「答えてよ」

『それが付き合ってないんだなぁ〜』


知り合ってから、1ヶ月ほど経ったある日。1学年の中に漂い始めた噂を確認する事にした。結果はこの通り。


「2人でいっつも登下校してんのは?」

『家が隣だからねぇ…』

「あー、なるほど」

『…聞きたいことはもうない?』


「なんでそんなこと?」とかじゃないんだね、本当に面白いなあ。


「……今好きな人か気になる人は?」

『いない!』

「結構告白されるんじゃないの?」

『え?あ〜、んまぁ…無くは無いかな。なら業は?好きな人か気になる人いないの?』

「…いないかな」

『なんだよぅ、折角胸きゅんな話が聞けると思ったのに』


そう言って頬を膨らましたA。告白の話の時、少しだけ眉を顰めたのを見逃さなかった。想いを伝えられるのがあんまり好きじゃない…とかか。だったら、今俺の想いを伝えた所で断られるのは目に見えてる。


「(…まぁ、そんな事で諦められるほど軽い想いじゃないんだけどね)

残念だったね」

『好きな人出来たら教えてね!』

「…Aもね」


たった2文字、されど2文字。言うのは簡単なのに、中々言えないもどかしさ。


「(…ま、焦ってもいい事ないからね)」
.
.
.

『…かるま…、それ以上……私のお菓子、食べないで』

「Aの夢の中の俺はどんだけ悪い男なの?」


焦らず慎重に動いた結果、10年間の片想いに終止符を打つことが出来た。長い片想いの末に漸く手に入れられたからこそ燃え尽き症候群と言うのだろうか分からないけど、「やっぱり違う」ってなる人がいると言うのを聞いたことがあるが、全然そんなの無い。

むしろ惚れていく一方だった。容器に溜まっていってやがては溢れ出る水のように、Aに対する想いも溢れ出ていく。そこまで考えたとこで、隣で眠るAが寝返りを打った。今まで向かい合わせだったのが、Aが壁側を向いてしまった。

露わになったAの首筋に、邪な気持ちが心を支配する。睡眠を邪魔しないように少しだけ上体を起こしてその首筋に吸い付いた。


『…んん、ぅ…ッ…?』

「あれ、起きた?」


そう聞くと、Aが体の向きを変えた。


『…何してるの、なんで業まだ寝てないの…』

「Aの首筋で遊んでた」

『…楽しい?』

「うん」


Aはパチパチと何度か瞬きをして目を擦る。


『んー…』

「こら、目悪くなるよ」

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ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます!コナン編作成まで暫くお待ちください! (4月23日 23時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした!暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい! (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆあ | 作成日時:2023年7月14日 9時

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