#425 ページ37
いつもの分かれ道でみんなと別れて、学秀と業と私の3人で帰っていた。
『なんで、この3人なんだろうか』
「仕方がないだろ。僕の家はAの隣なんだ」
『確かに…!!』
珍しい3人組に、ついつい笑みがこぼれる。
「Aこっちね」
学秀、業、私の並びで歩いていると、ポツポツ…と水滴が道路に染み渡っていく。
『やっっば!!!!』
「降り出したか」
「ちょ、早く帰るよ」
業に手を引かれて3人で走り出す。ゴリラ豪雨なのか夕立なのか雨はどんどん酷くなっていく。濡れたシャツが肌に張り付いて気持ち悪く、少しだけ眉を顰めた。
屋根のあるところに3人で入り、2人が私の方を見た瞬間ギョッとして顔を赤くさせた。
『え、何?』
「おッ、前!!!!」
「ちょ、Aこれすぐ羽織って」
『うえ"!?や、だやだ。ビショビショじゃん!』
業のカーディガンもビショビショでどうしてこんな物を羽織らなければならないのかと2人に言うと2人とも声を揃えてこう言った。
「「透けてるんだよ!!!!」」
『それはごめんなさい!!!』
「つまらない物をお見せしました…」と言いながら渋々羽織る。帰ったら速攻シャワー浴びないと。絶対風邪ひいちゃう。
『というか3人もいるのに誰も折りたたみ傘持ってないことある?』
「いつもは持ってるんだがな」
「さすがに降らないかなって思ったんだけどねぇ」
『私、教室の机の中に置きっぱだ』
2人の呆れるような目線が私を突き刺す。いや、2人も同じようなもんじゃん!!!
.
.
.
その後再び走り出して、やっっと家まで着く。
『業寄ってく?シャワー浴びて雨止むの待ってれば?』
「あー、そうしようかな」
「早く入れ」
学秀にそう急かされて、ポストの中を確認する。振袖の案内やら色々ある中で、一際目立つ白い封筒があった。
『…なに、これ』
言いながら取り出すと、門の外にいた学秀と入ろうとしていた業が私の元に駆け寄ってきた。
「……浅野クン」
「…あぁ」
『開けてみていいかな?』
「…いや、待て。一旦皆でAの家に入ろう」
『…う、うん…』
「最初にシャワー浴びて来い」と2人に言われ、素直に従う事にした。ドライヤーを終わらせて、リビングに戻るとなぜか人が増えていた。
563人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます!コナン編作成まで暫くお待ちください! (4月23日 23時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした!暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい! (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆあ | 作成日時:2023年7月14日 9時