#４２３ ページ35
『渚くん！相変わらず空みたいな髪色してるね』
「Aちゃんもね？」
2年の12月頃。業との距離は少しずつ離れていっていた。
Aちゃんだって気づいているはずなのに何も言わずに、僕にも業にも変わらず話しかける。
Aちゃんはそういう子だった。
どうしてそんな髪の毛を伸ばしているのか。
なぜ苗字ではなく、名前で呼んで欲しいのか。
そんな事は一切聞かれなかった。
いい意味で他人に興味が無いのか、はたまた違う理由か。想像もつかなかったけど、そんな距離感が僕は心地よかった。
『あ、やば！会議じゃん！またね、渚くん！！』
「うん、またね」
僕がE組に行く事になったのは、そのすぐ後だった。
「お前のお陰で
「渚の奴E組行きだってよ」
「うわ、終わったなアイツ」
「俺、あいつのアドレス消すわー…。同じレベルだと思われたくねぇし」
分かっていたんだ。E組行きになったらどうなるのかって事くらい。覚悟は出来ていたつもりだった。でも、実際に言われるとかなり傷つく。
「…はぁ」
『ねー、学秀！放課後遊び行こうよ！行きたいカフェがあるんだけど』
「仕方ないな」
浅野くんの腕を引っ張って校門へと向かうAちゃんは、僕に気づいていない様子だった。
彼女ならE組に落ちた僕を優しく受け止めてくれるだろうか。
「…好き、だなぁ…」
初めて口に出した僕の想いは誰にも聞かれずに空へと消えていった。
.
.
.
3年生になって、暗殺という科目が出来た。
今までの学園生活では、送れないような日常はとても楽しい。
でも、「彼女がいればもっと楽しいものになるのに」と考えてしまった。
「(…そんなこと、ある訳ない)」
Aちゃんは副生徒会長だし、浅野くんに劣らない成績を出している。生活態度も悪い噂は聞いた事がないから、E組へ来ることは絶対にないんだろうなと思っていた。
業くんがやって来て、ビッチ先生がやって来てそんな時だった。
「そういえば明日、編入生が来るらしいですよ」
「編入って、…え？」
「A組らしいです」
「女子！？男子！？」
「女の子らしいですよ」
殺せんせーの言葉に皆複雑な表情をしていた。無理もない。今まで自分達を見下してたクラスに行くなんて屈辱は普通の人なら耐えられない。そこで何かしらのトラブルが起きないか不安なのだ。
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ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます！コナン編作成まで暫くお待ちください！ (4月23日 23時) (
レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした！暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい！ (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年7月14日 9時
