#392 ページ4
『リボン可愛い〜!本当にありがとうね』
「喜びすぎじゃない?」
お風呂から出て、零の服を借りた業が部屋に入って来た。同じタイミングで出たはずの零が4人に連れ込まれてたからたぶん今頃5人で入ってるんだと思う。本当に仲良いな。
『だって…、好きな人からのプレゼントだもん』
「………」
ピシリッと固まった業は、「はぁ」と息を吐いた。
「今零さん達いるんだから、そう言う可愛い事言わないでくれる?耐えられる気がしないんだけど」
『ひぇえ…』
気だるそうに、業が髪をかきあげながら言った。え?待って?どういうこと?カッコよすぎない?
「どうしたの」
『髪の毛かきあげてるのかっこいい』
「…何?惚れちゃったの?」
『もう惚れてますぅ!惚れ直したんだよ』
そう言うと、業の耳が赤くなった。ニヤニヤしながら私は業に問いかけた。
『あれれ〜?業くん、耳赤いですけどぉ…?』
「うるさいよ」
業は自分を隠すように、私の目元を手で覆った。
『暗ァ!?見えな…い……』
「A」
布が摺れる音共に、唇に柔らかい感触が伝わる。覆っていた手が外されて、視界が明るくなる。
『………』
顔を真っ赤にして、俯いていると目の前にいた業が笑い始めた。
「あれ、顔真っ赤だけどどうしたの?Aちゃん」
『くっ…!!!』
さっきのおちょくりがだいぶ効いていたのか、はたまた負けず嫌いが出たのか同じように私を揶揄った。
『はぁ〜!!もう!!寝る!!』
「そうだね〜?」
ベッドに入り込んで、隅に寄ると業も入って来た。
うつ伏せの状態で、肘を立てて今日スマホで撮った写真を眺める。零とヒロくんを写さないようにして皆の事を密かに撮っていた。
『ゲームしてる業撮った!』
「うわ盗撮じゃん。肖像権の侵害だ」
『訴えちゃだめだよ、私負けちゃうから』
損害賠償請求されたくないからね…!!少しだけ考える素振りを見せて、業が私の顔を見て言った。
「なら、俺の言う事何でも聞いてくれるよね?」
『聞ける話なら?』
「じゃあさ」
業の口元が私の耳元に近づいた。
「Aからキスしてよ」
『………は、』
私の記憶が正しければ、業に私からキスした事はただの1度もない。
「ね?」
私を見上げるように業がはにかんでそう言った。心臓が変にドキドキする。
『…んん、わ、わわ私から?』
「うん」
『…今ぁ…?』
「当たり前じゃん」
『ひ、ひぇ…ええ、無理ぃ…』
563人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます!コナン編作成まで暫くお待ちください! (4月23日 23時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした!暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい! (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆあ | 作成日時:2023年7月14日 9時