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「…まさか、その犯人って…」
「そのまさかだ」
学秀の顔が険しいものになっていく。業は少し考えた素振りを見せた後で、ハッとした顔をし口を開いた。
「Aが武道を習い始めた原因の…?」
そう言うと、零と学秀が驚いた顔を見せる。景光は少しだけ驚く素振りを見せていたものの、嬉しそうにしていた。
「Aちゃんに聞いたの?」
「まぁね」
「そっかそっか。なら話は早いね」
「…あぁ。7年前Aを襲おうとしたが、学秀に阻止されてそのまま刑務所行き。半年前に出てきたばかりだ」
「俺ら5人はAを狙ってると睨んでる。偶然にしちゃ出来すぎてっからな」
「…そうですね」
「……」
「中学生に頼むようなことじゃないのは分かっている。…だが、もう2度と苦しむAを見たくないんだ。どうか、協力してくれないか」
「「もちろん/です」」
頭を下げた零に、2人は力強く頷いた。少しだけ和やかな雰囲気になったその場に女の子の声が響いた。
「その事件、私もご協力させてください!!」
「……………」
「「「……………」」」
それは、業の携帯から聞こえてきたものだった。業が頭を抱えながら、携帯を取り出して話しかける。
「えーと、律〜?一応律の存在って国家機密だって事分かってる?」
「はいっ!」
「…そんな自信満々に言われてもねぇ」
業と律の会話に慌てて景光達が駆け寄る。特に機械系が好きな陣平は瞳を輝かせていた。
「ど、どうなっているんだ…?」
「…律……あぁ、自律…って奴がいたが。まさか…」
「はい!浅野さん!初めまして。自律思考固定砲台と言います!律とお呼びください!」
「初めまして、律ちゃん。諸伏景光です」
「なんでヒロの旦那は簡単に受け入れられるんだよ」
「初めまして、諸伏さん!Aさんのスマホに潜入して、皆様の情報は既に記憶しています!もちろん、松田さんや萩原さん、伊達さんも!」
「…すげぇな、どーなってんだよ…」
「自律思考…、高度な人工知能って事か」
「そういう事〜」
自分の名前を呼ばれてびっくりする陣平を他所に、冷静に分析する学秀。
零はじーっと見て、律に問いかけた。
「どうして、僕たちに協力を…?」
「私が今こうして皆さんとお話出来ているのは、Aさんや殺せんせーが作ってくださったアプリケーションや追加メモリのおかげです。この1年ずっと、そのお礼をしたいと考えていました。律の能力全てを使ってAさんを守ってみせます」
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ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます!コナン編作成まで暫くお待ちください! (4月23日 23時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした!暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい! (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあ | 作成日時:2023年7月14日 9時