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「初恋を叶えるなんて我が息子ながら、やるなぁ〜!このこの〜!!」
そう言って業を突っつくお母様に思わず笑みが零れる。
「こんな子だけど、どうぞ末永くよろしくお願いします」
『こちらこそ不束者ですがよろしくお願いします』
ぺこりとお辞儀されて、私も負けじとお辞儀をし返す。これでいいのか…?これでいいんだよね、?
「本っ当に、可愛いわねぇ〜!」
『ありがとうございます』
なんだろうか。
何となく業のお母様、私のお母さんに似てるな…。業と話し始めたお母様を見てそう思った。あれ、渚くんのお母様とお父様一緒にいる。仲直りしたのかな、確か別居してたみたいな言ってなかったっけ。
ふと、黒色の髪の毛が視界に入る。あれ…、カエデ…?目を丸くしていると視線に気がついたのかカエデが近づいてきた。
「A〜!!久しぶり!」
『カエデぇ!会いたかったよ!というか…髪の毛、』
「うん。もう偽る必要もないしね、黒髪に戻したの」
『…そっか。緑髪も可愛いけど黒髪似合うね、そっくり』
「ふふ、ありがとう。Aのお兄さんとーってもかっこいいね!?Aの男バージョンって感じ…?お話してる時、王子様かと思ったよ!
スーツ姿似合うね…?もちろんAも可愛いよ!」
『ありがとう、きゃー照れちゃう!』
「もうすぐ300億配られるらしいね?」
『ね〜、制服で椚ヶ丘行かなきゃなんだっけ…』
ちょっとめんどくさいな…私服で行きたい。と思っていると少しだけ哀しそうにしているカエデの瞳が見えた。
『…そういえば、ちょっと喉乾いたんだよね!カエデ一緒にコンビニ行こうよ!』
「!
うん、!」
『零〜、ちょっとコンビニ行ってくる〜!!』
「あぁ、分かった。何かあったら連絡するんだぞ」
『はーい』
.
.
.
防衛省の廊下を歩いていると、カエデが口を開いた。
「やっぱりこういう時って、しんどいよね」
『…うん、そうだね』
「お母さんとお父さんがいてさ、皆仲良さそうで…。羨ましくなっちゃった。
…会いたい、なぁ。お姉ちゃんと、お母さんに」
『………私も、会いたいな』
「お姉ちゃん、25歳だったんだよね。結婚してもおかしくない年齢だったのにさ、ずーっと教師の仕事が楽しいって言ってたの。恋愛なんてしてる暇ないって、恋愛なんて私には必要ないって言ってたんだよね」
『…うん』
防衛省から出て、コンビニに向かいながらカエデが話し始めた。
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ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます!コナン編作成まで暫くお待ちください! (4月23日 23時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした!暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい! (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあ | 作成日時:2023年7月14日 9時