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#401 ページ13

それから3日後の3月17日。殺せんせーのアドバイスブック通りにE組の教師、保護者、生徒で防衛省の会議室に集まる事になっていた。グレースーツに身を包み背筋を伸ばして座る零の姿に皆の目が向けられる。


『…(本当に大丈夫なのだろうか)』


前日にも、当日にも「無理に来る必要は無い」と言ったのだが聞かなかった。「兄として、家族としてこの1年間Aの生活を知るのは当たり前の事だろう」と言われてしまったら返す言葉が何も無かった。


「おめぇの兄さんすっげぇな…」

『ははは…』


隣に座る吉田くんに声を掛けられて、私は何も返せなかった。


「…おめぇもすげぇけどよ」

『褒めてる?』

「とっても」

『ありがとう』


少ししてから防衛省の偉い人達と烏間先生やイリーナ先生、学園の長としておじサマが部屋の中に入ってきた。防衛省の偉い人達が頭を下げた。


「この度は、お集まりいただきありがとうございます」


会議は順調に…という訳にはいかず難航していた。中々話が纏まらない保護者と防衛省の話し合いにガタッと隣の零が立ち上がった。


「…失礼。少しだけ発言してもよろしいでしょうか」

「え、ええ」


何を言うんだと、皆の目線が零に集まる。私は、何を言うのだろうかよりもそんな目立って大丈夫なのかと言う心配の方が勝っていた。


「自分の子供が危険な真似をさせられていて、動揺する気持ちも確かに分かります。ですが、皆さんの子供の顔は恐怖に脅えていますか?後悔している顔をしていますか?

危険を承知で暗殺任務を引き受けたのも、
日々の体育の訓練を受け続けたのも、
超生物であった殺せんせーの授業を受け続けたのも、
全ては彼等の意思です。

しかしまだ幼い子供です。1人で出来ないことの方が今は多いです。
ここで過去の事をどうこう言うよりも、未来の話を、これからの話をした方がいいと思います。

家族が親が味方にならないとすれば、この子達の味方は誰がしてくれるんですか。
親ならば自分の愛する我が子を守るのは、当たり前の義務ではないのですか?」

「「「「………………」」」」


その言葉に、言い争っていた人達が静かになる。お兄ちゃんめちゃくちゃ良い事言うじゃん!!


「…確かに、そうですね」

「ええ…」


そう言った人達を見て、零が笑顔になって椅子に座る。あ、あー!?奥様方の目がハートになっておりますが!?!?
零の笑顔破壊力半端ないもんね、私も前世では発狂しまくったな、懐かしい…。

#402→←#400 *あれな話です。注意してください。



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ゆあ(プロフ) - EOniさん» コメントありがとうございます!コナン編作成まで暫くお待ちください! (4月23日 23時) (レス) id: e604285060 (このIDを非表示/違反報告)
EOni(プロフ) - 凄い気になる最後でした!暗殺教室編お疲れ様です。コナン編も頑張って下さい! (4月23日 7時) (レス) @page50 id: 935574fa3d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆあ | 作成日時:2023年7月14日 9時

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