椚ヶ丘高校の生徒会長 4【暗殺教室】 (ページ30)

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『…おぉ、すごい…』

3-E どんぐりつけ麺と書いてある看板に、校舎のところにシャチホコ。

『…(あれが、殺せんせーね)』

私の事を見てニコニコ笑う殺せんせー。当たりを見回して口角がひきつるのが自分でもわかった。

『(なんでここにいるの!?…帰……ろ、いやでもだめだ。桃花ちゃん達下にいるんだ)』

「お、Aちゃん！」

「ん？A…？」

「「「「『…………』」」」」

リュウキが振り向いて私の方を見た。

『…久しぶり』

「なんでお前がいんだよ!?」

『それはこっちのセリフだけど!?何でここにいるの!?』

「そりゃ俺は修学旅行の京都の恨みを晴らしに……あ」

『く………、くっだらな!!年下相手に恥ずかしくないの!?』

「ああ"!?うるせぇ!!怪力女!!てめぇに喰わされたこの傷も跡残っちまったんだからな!!」

『はぁ!?誰が怪力女ですって!?どっからどう見てもか弱い女の子でしょ!!!!』

「か弱ぇ女は男3人相手にかかってこねぇよ、ばーか」

『誰が馬鹿だばーか！』

「ちょ、Aちゃん落ち着いて」

そう言って私を宥めたのは、業くん。

『あ!!ごめんね、皆うるさくしちゃって…』

「それは全然大丈夫だけどよ…」

私はリュウキと離れた場所に座った。

「ど、どんぐりつけ麺と、モンブランです！」

『ありがとう、愛美ちゃん』

「はっ、そんな食ったら太っちまうぞ」

『く…ｯ……』

我慢我慢。あんな奴の事なんて放っとくのが正解よ。無視無視。

「うおーうまそー!!」

「ねーリュウキくんモンブランも頼んでいい!?」

「俺も!!魚の燻製喰ってみてぇ！」

「はしゃぐな!!バカがバレんだろーが！」

『いただきます』

私が食べ始めると、何故か前に座った業くん。

『ん～!!美味しい!!』

「口の横ついてるよ」

『へ？どこどこ…!?』

業くんの指さしたところを自分で触っても何も触れない。

「あ、もう少し右…あ、いや。ちょっと待って」

そう言うと業くんは、少しだけ体を乗り出して私の口の横を軽く触れて…そのまま自分の口に持っていった。

「あ、美味いねやっぱ。試食で食ったけど」

『………………』

え…、今何が起こった…？へ？少女漫画みたいな事されたんだけど!?

「どうしたの？Aちゃん」

『…な、なんでもないよ!!』

私の様子を見て、小さく笑う業くん。その笑った顔は幼い頃に見た父と母の笑顔にそっくりで…、まるで愛おしい者を見るようなそんな顔だった。

『(まただ。また分からなくなるこの感情)』