#１７２ ページ29
「成瀬くんいるし、A先休憩しちゃえば？」
「え？俺も休憩したいんだけど？」
「お前はさっきしただろうが、調子乗んな」
『ハイハイ2人とも喧嘩しない』
「「はーい」」
＿＿＿椚ヶ丘学園祭 1日目。
渚くんの件も聞いてないし、でも学秀何も言ってこなかったから多分E組にいるんだろうけど見てこようっと。
どんぐりつけ麺も気になるし!!!!
『行ってきまーす』
「あ、A」
行こうとすると、成瀬くんに声をかけられた。その手には体育のジャージ
『…ん？』
「それだと風邪引くからこれ羽織ってけよ」
確かに風邪ひいて学校来れなくなるのは嫌だなぁと、受け取ろうとした瞬間に業くんの顔が思い浮かんだ。
『…いや、大丈夫だよ。それくらいじゃ引かないし自分のジャージもあるし。ありがとうね、成瀬くん』
「…そーか」
『うん!!じゃ、行ってくるね〜』
「残念だったなぁ、成瀬」
「無理だったかー」
梨花達は3人で顔を見合せた。何かを決意したかのように三人は一斉に頷いた。
「ついにきたかー！」
「春だね、春」
「A可愛いねぇ」
.
.
.
旧校舎に向かいながら、先程の自分の行動を振り返っていた。
『(…なんであの時、業くんに誤解されたくないって思ったんだろ…)』
「Aちゃん!?可愛い〜！メイド服だ」
『…桃花ちゃん!!』
山へと続く道の所に桃花ちゃんが看板と一緒に立っていた。
「どんぐりつけ麺食べに来てくれたの？」
『うん!!殺せんせーが「ぜひ来てください」って言っててね』
「そうだったの!?久しぶりにAちゃんに会えて嬉しい!!いっぱいお話したいんだけどなぁ…」
『…今度、どこか遊び行く？ちょっと相談したいことあるし…』
「相談したいこと…？ええ今聞きたいのに!!もう…っ、早く予定立てようね!!」
『うん!!風邪ひかないようにね』
「大丈夫だよ〜！」
相変わらず桃花ちゃんは可愛いなぁ…。1番熱心にイリーナの授業聞いてるんだっけ…。
「姐さんじゃねぇか、すんげぇ格好してんな」
そう話しかけてきたのは吉田くん。その隣には寺坂くんの姿も。
『遊びに来てくれたら嬉しいなぁ』
「お〜、んじゃ後で遊びに行ってやるか」
『あれ？村松くんは？』
「あいつは今回の調理担当だからな」
『そうなの!?』
「注文決めてけよ、あっちで待つことになるぞ」
『うーーーん……。
じゃあどんぐりつけ麺とモンブランで』
「おっけー！」
『3人ともまたね〜！』
「「「おう/うん」」」
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年10月30日 18時
