#１４９ ページ3
＿＿＿C班。
イヤホンを耳にしていた原が、汗を滲ませる。
「…やばいよ。吉田くんに持たせてたマイク聞いてたけど、A班全滅みたい」
「なにィ!!1分前に散ったばっかだぞ!!」
「冗談じゃない強さみたいね。闘えるA班を中心に据えた作戦だったのに、
「バカ言ってんじゃねー、俺とイトナでA班以上の戦力だっつの。てめーらは安心して構えとけや」
胸を叩いてそう言った寺坂に、冷静に返したのは竹林。
「安心できるかはともかく…寺坂。何か変だよこの建物。脱出の手がかりにと内部構造を探ってるけどドアの無い壁の向こうにやたら大きな空洞がある」
音響探知機を搭載したイトナ4号のリモコンを見てそう言った。
「…私達のためにそんな大袈裟な仕掛けを作るとは考えにくいね。もしかして、これが殺せんせーを殺す為の罠なのかな」
「(…ケッ。あらゆる
.
.
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＿＿＿B班
戦闘班のAチームが全滅した事により、動揺する岡島に片岡は指向性爆薬を見せた。
「この爆薬は人に向けちゃだめだけど、トラップや脅しなら充分使える。更には奥田さん特製の催涙液入りペイント弾、顔の近くに当てるだけでパニックにできるそうよ」
「おう、バトる手段は充分にある」
ドアを爆弾で破壊し、中へ入る。縛られたイリーナに慌てて駆け寄る片岡と杉野、岡島。
杉野がイリーナをおんぶして、脱出を諭す片岡。
「寺坂のC班と合流をしつつ、協力してA班を救出しつつ、死神が来たらぶっ飛ばす！全てAちゃんを探しながらね！」
お話しながら部屋を出ようとする倉橋と矢田。後ろを歩いてくるはずの片岡達をふと見て驚愕した。
ﾄﾞｻｯ…と倒れた片岡と杉野の元で1人だけ突っ立ったままのイリーナ、その手には麻酔銃のようなものを持っていた。
「6ヶ月くらい眠ってたわ。自分の本来の姿を忘れて、目が覚めたの
「「「「(死神の
…さて、逝かせてあげるわ。坊や達」」」」
裏切ったイリーナを信じられず、その場に立ち止まる矢田達。
「ビッチ先生…」
「本気なの？」
「あんた達と可能性の見えない暗殺を続けるより、確率の高い奴と手を組む。悪いわね、商売敵は黙らせろってカレが言うのよ」
「ビッチ先生、そんな人だと思わなかったよ」
「こんな人よ、どんな人だと思ってたわけ？」
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年10月30日 18時
