#１６２ ページ16
ﾄﾞｺﾞｯ…と瓦礫で埋め尽くされていた通路が開いて中から死神が出てくる。座るイリーナに死神が問いかけた。
「イリーナ、烏間は？」
「……別の道を探しにどっか行ったわ、酷いじゃない死神。私ごと爆破するなんて」
その言葉に、死神は明るく答えた。
「…いやあ、ごめんよ!!ああでもしないと目的が達成出来なくてね。僕等の世界は騙し騙されの世界だろ？文句あるなら今度は確実に殺してやるよ？」
殺気を漂わせながらも、明るく言う死神にイリーナは少し俯いて口を開いた。
「別にいいわ。私もねすぐ男を乗り替えるビッチだから」
烏間に治療された左腕を見せながらウィンクをするイリーナ。死神は反応出来ず後ろにいた烏間にまんまと羽交い締めされてしまう。そのままｸﾞﾜｯ…と持ち上げながら烏間は死神に問いかけた。
「自分の
そのまま後ろから大きな穴に飛び降りた烏間。
「(こいつッ…正気か!?)」
「思ったんだが、おまえそんなに大した殺し屋か？」
死神と烏間はﾊﾞｯ…体の向きを変え、ﾄﾞﾊﾟｧﾝｯと着水した。
「受け身の
ﾋﾞﾁｬｯ…と目の前に浮かぶ顔の皮。
「…黙って聞いてりゃ、言ってくれるねぇ」
そう言った死神の顔を見て、烏間は目を見開いた。
「!!お前…、なんだその顔は」
「顔の皮は剥いで捨てたよ、変装の
「…この
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ﾄﾞﾊﾟｧﾝｯ…と高い位置から何かが水に落ちる音が聞こえてきた。殺せんせーがズーム目で見る。
「上からの立坑ですねぇ、そして…烏間先生!!そして、死神!!
死神がナイフを…、あ、違う次はワイヤーだ!!烏間先生これをっ…おおすごい避けざまに返しの肘っ…あ、ダメだナイフを盾に…それを見て瞬時に蹴りに変えたけど…えーとえーと、同時!!なんか、なんか凄い闘いだ──ッ!!」
『拙劣な実況過ぎませんか』
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年10月30日 18時
