#１６０ ページ14
「烏間先生、大丈夫かなぁ…」
『どうだろう…』
モニターを見ていると、烏間さんと死神が睨み合っていた。そこへやって来たイリーナ。音声は通じておらず何を話しているかは分からない。
その刹那＿＿＿。
ﾄﾞｩﾝｯと爆発するのがモニターに映り、その後は何も映らなくなってしまった。
「大丈夫ですか!?イリーナ先生も!!」
「…俺はいいがあいつは瓦礫の下敷きだ」
殺せんせーのスマホからそんな声が聞こえて、私達は絶句した。
「…だが、構っているヒマはない。道を塞ぐ瓦礫をどかして死神を追う」
「ダメ!!!」
スマホに思いっきりそう叫んだのは陽菜乃だった。
「どーして助けないの烏間先生!!」
「……倉橋さん」
「彼女なりに結果を求めて死神と組んだ…その結果だ。責めもしないし助けもしない。1人前のプロならば自己責任だ」
「プロだとかどうでもいいよ!!15の私がなんだけど、ビッチ先生まだ20だよ!?」
「うん。経験豊富な大人なのに、ちょいちょい私達より子供っぽいよね」
「多分、安心のない環境の中で育ったからビッチ先生はさ。大人になる途中でも大人のカケラをいくつか拾い忘れたんだよ」
「………」
「助けてあげて、烏間先生。私達生徒が間違えた時も許してくれるように、ビッチ先生の事も」
桃花ちゃんがそう言うと、烏間さんから帰ってきたのは私達の身を案じる言葉。
「時間のロスで君達が死ぬぞ」
「大丈夫！死神は多分目的を果たせずに戻って来ます。だから烏間先生は
「…分かった」
「イリーナ先生も無事ですし、Aさんの着替えといきましょうかねぇ。任せてください早着替えは得意なのでヌルフフフッ」
「男子皆後ろ向かせとく？」
『いや、いいよ。大丈夫』
メグちゃんの考案に首を振ってそう言った。
ﾊﾞｯ…と一瞬で制服から皆とお揃いの超体育着に着替えた私。
『おお……!!』
「似合うね〜、Aちゃん」
「いーじゃねぇか」
ひなたちゃんと前原くんの言葉に私は笑顔を浮かべる。
菅谷くんが私にフードを被らせてｼｭｰｯ…とスプレーを噴いた。
「まーまー任せとけってAちゃん」
『うん？』
皆の背中にスプレーを噴いた菅谷くん。皆の背中を見ると壁と同色をしていた。
『…なるほど、』
「28人か…。3人で肩車し合うと1人余っちまうな」
磯貝くんの言葉に莉桜ちゃんが口を開いた
「じゃあさ、杉野と神崎ちゃん、業とA姉で肩車すればいんじゃない？」
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作者名：ゆあ | 作成日時：2023年10月30日 18時
