工藤優作の従兄妹は美人医師。2

57.漆黒の特急 ページ8

その後、爆発事故があったという理由で列車は最寄り駅に停車。
そこで乗客は事情聴取を受けるらしい。

列車が停まる時、新一くんから聞いたであろう博士たちが哀ちゃんを迎えに来た。

子供たちに適当に理由を付けて哀ちゃんを博士に預ければ、その後で新一くんが私の元に来た。

「助かったぜA姉さん。」

『何が助かったぜ、よ。哀ちゃん怒ってたわよ。後でミッチリ怒られてきなさい。』

仕方ないから代わりに私からの説教はなしにしてあげよう。
私がそう言えば、新一くんはガックリと肩を落とした。

『ほら、列車も停まったし降りよ。』

新一くんを引き摺るようにして列車を降りれば、その時に新一くんのスマホに着信が入る。
どうやら相手はキッド。よかった、どうにか脱出できたんだ。

『…あっ、今回のこと…佐伯先生にどう説明すれば…』

列車で起きた殺人事件の真相は新一くんに任せっぱなしで、何なら誰が殺されたかも知らないし、組織絡みの事も話せるわけがない。

え、私これ詰んだ…？


その後、事情聴取の間も帰宅するまでの間も、佐伯先生への報告(という名の言い訳)に頭を悩ませる事になった。

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