92.犯人 ページ43
『貴方…もしかして最近増えてる未成年の…ッ!?』
「あれれ?何でバレてんの?」
その反応に確信する。
目の前にいるこの男こそ、最近増えてる未成年者の中絶の原因だと。
私が拉致されたのも被害が起きてる杯戸町だったし、さっきの発言もその特徴を捉えていた。
歯を食いしばって男を睨み付ける。
『ッ…』
「おっいいねぇその表情!あんたみたいな強気な女ほど鳴かせてみたくなるんだよなぁ…」
『最ッ低…!』
「最低でも別にいーよ。俺は自分の欲が満たされればそれでいーし。でもマジで運良いわぁ、話的にあんたハジメテっぽいし。純潔守ってきた女が泣きじゃくるのってホント最高に興奮する。」
男が横たわる私の身体をマジマジと観察してくる。
気持ち悪い。虫唾が走る。
こんな…こんなやつに、あの娘たちは……!!!
「あ、そうだ。これからせっかく楽しむのに水差されたら嫌だからあんたのスマホ、壊させてもらったから。だから助けなんて来ないよ?」
そう言って男が指さしたのは、私の足元の方の床。
そこには荒らされたバッグの中身と、踏み潰されたであろうバキバキになった黒のスマホが転がっている。
『っ…!』
「てか何であんた俺がJKたち引っかけてたの知ってたワケ?今みたく誰にも気付かれずに拉致ってたし脅しで写真も何枚か撮ってたのになぁ。」
とんだ胸糞野郎ね。
散々好き放題して、最後は脅しまでして、彼女たちの心に一生消えない傷を付けた。
『あんたみたいな最低な人間なんかに説明する必要もないわ!』
「はぁ?生意気もそろそろいい加減にしろやッ!!」
『カハッ……!?』
お腹に男の蹴りが入る。
その衝撃と痛みに耐えるように歯を食いしばっていると、横になっていた私の手錠の鎖部分を掴んで上半身を引っ張りあげられる。
『ウッ…!』
「せっかくのドンピシャでハジメテの女だから色々楽しもうと思ってたけど、俺のJKたちの事も知ってるみたいだし……たっぷりいたぶって殺してやるよ。」
そう言って男は手錠の鎖を壁にある突起部に引っ掛ける。
さっきの蹴りで身体の力が抜けてしまった私は、両腕を強制的に上げられている状態。
「さぁて…まずは身体からゆっくり観察させてもらおうか…」
『ッ……』
男の手が私の着るシャツのボタンに触れる。
絶体絶命のその状況に、冷や汗が背を伝う。
プツッと第2ボタンが外され、3番目のボタンに手が伸びたその時…
『ーー!!』
思わず笑みが零れた。
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YuasA(プロフ) - みんさん» コメントありがとうございます!次回も楽しんで貰えるよう頑張ります! (2022年1月19日 0時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
みん - 最高過ぎます!毎回楽しみです!!ありがとうございます!ありがとうございます!!! (2022年1月18日 23時) (レス) @page50 id: 0b35b5e05a (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます!もっとニヤニヤできる作品に出来るよう頑張ります! (2022年1月18日 22時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 最高です!ニヤニヤが止まりません… (2022年1月18日 20時) (レス) @page49 id: bf2afdf343 (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございます!次からも面白い作品になるよう頑張ります! (2022年1月8日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月6日 19時