86.甘く冷たい宅配便 ページ37
見事に攻撃を食らった男はそのまま地面に崩れ落ちる。
…これは正当防衛ね。
「こ、このっ…!!」
仲間を倒されて動揺したのか、小太りの方の男が私に殴りかかってくる。
女だからって舐めてもらっちゃ困るわね。
殴りかかってくる男を避けて、そのまま腕を掴んで柔道の投げ技を決めてやる。
「ガハッ…!!」
『女だからって舐めないでもらえるかしら。』
そのまま地面で伸びてしまった男2人に、その光景を見ていた子供たちは「やったー!」と歓声をあげる。
そんな子供たちに歩み寄って無事を確認する。
『みんな大丈夫だった?』
「うん!!歩美たちは平気!!」
『そう、よかったわ!』
「じゃあコナンくん、この事を警察に。」
「う、うん。」
恐らくコンテナにあったものだろうか、ガムテープで伸びた男たちを拘束していく零くん。
コンテナにいる新一くんの陰に隠れて、哀ちゃんはフードを被って顔を見られないようにしていた。
そっか、ベルツリー急行で死んだはずのシェリーにそっくりな子がいたら怪しまれるもんね。
「でもすげーな兄ちゃんたち!」
「あのレシートの暗号を見て来てくれたんですよね!」
「ん?レシート?…あぁ、猫の首輪に付いていた妙なレシートなら風に飛ばされてしまって見つけられなかったよ。」
その言葉にえ?と声を漏らす子供たちに零くんは続ける。
「ここを通りかかったのはたまたまさ。」
まぁ飛ばされたのは事実ね。
と言うか早くこのまま立ち去る流れに持っていって欲しい。
「じゃあさ、探偵さんもAお姉さんも博士の家でケーキ食べる?」
『え…』
ダメダメダメダメ!!絶対ダメ!!
「へぇ、ここが噂の阿笠博士の…」
「あ、ど、あ…いや…!!」
ちょっと新一くん分かりやすく動揺しないでよ!?
人の事言えないかもしれないけど!!
零くんはちょっとだけ博士の家を眺めてから一瞬私の方を見た。
そんな零くんに新一くんにバレないように必死に視線で訴える。
『(ダメダメダメダメ…!!)』
「…でも今日は遠慮しておくよ。」
そう言って停止させていた車の方に戻っていく彼の姿にほっとするも、彼の次の言葉に耳を疑った。
「これからAさんと2人きりで過ごす予定だからね。」
『…は?』
今何て言った?
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YuasA(プロフ) - みんさん» コメントありがとうございます!次回も楽しんで貰えるよう頑張ります! (2022年1月19日 0時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
みん - 最高過ぎます!毎回楽しみです!!ありがとうございます!ありがとうございます!!! (2022年1月18日 23時) (レス) @page50 id: 0b35b5e05a (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます!もっとニヤニヤできる作品に出来るよう頑張ります! (2022年1月18日 22時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 最高です!ニヤニヤが止まりません… (2022年1月18日 20時) (レス) @page49 id: bf2afdf343 (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございます!次からも面白い作品になるよう頑張ります! (2022年1月8日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月6日 19時