53.漆黒の特急 ページ4
『そ、そう言えば事故があったみたいだけど、何か知ってる?』
何とか話題を逸らしてみれば、蘭ちゃんが簡単に何があったか話してくれた。
どうやら8号車で殺人事件が起きたらしく、今新一くんと真純ちゃんと小五郎さんが残っているらしい。
また…殺人事件……
私はとことん事件に巻き込まれる質らしい。
こんな優作さんみたいな体質今更発揮されないで欲しい。
「ほぅ…それなら毛利先生におまかせした方がよさそうかな。」
あ、今回は付いていかないんだ。
ってことは…探偵ではないもう1つの方、かな…?
「とりあえず、みんな部屋で一緒に待ってよう。もしかしたら犯人がうろついてるかもしれないし。」
蘭ちゃんのその言葉に、蘭ちゃんと園子ちゃん、あとは子供たちは博士たちが使用している6号車の部屋に行く。
その時、私の携帯に1通のメールが届いた。
蘭ちゃんたちの後ろでそのメールを確認する。
『……じゃあ、私も部屋に戻るわね。』
「はい、じゃあまた!」
蘭ちゃんたちが部屋に入ったのを確認し、私と安室さんも7号車に戻ってA室の扉を開け私だけ中に入って扉を閉める。
その間、私たちの間に会話はない。が…
『……信じてる。』
「……あぁ。」
扉が閉まる直前に交わされた会話。
探偵ではない、かと言って警察としての仕事って雰囲気でもない…おそらく今回は潜入先の組織の仕事。
私がそこまで悟っている事も理解した上での零くんの返答。
ならば信じて彼を待つしかない。
私の中で、安室透が降谷零だと確信出来ていることで、今回はまだ心に余裕がある。
が…
『…零くんが潜入してる組織って…もしかして…』
先程来たメールを見て、嫌な予感が脳内を占める。
小さく息を吐いて、再び部屋の扉を少し開けて外の通路の様子を見る。
『…行くしかない、か。』
他の部屋に音が届かないように、私は静かに部屋を出てメールに書かれた部屋に向かった。
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YuasA(プロフ) - みんさん» コメントありがとうございます!次回も楽しんで貰えるよう頑張ります! (2022年1月19日 0時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
みん - 最高過ぎます!毎回楽しみです!!ありがとうございます!ありがとうございます!!! (2022年1月18日 23時) (レス) @page50 id: 0b35b5e05a (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます!もっとニヤニヤできる作品に出来るよう頑張ります! (2022年1月18日 22時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 最高です!ニヤニヤが止まりません… (2022年1月18日 20時) (レス) @page49 id: bf2afdf343 (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございます!次からも面白い作品になるよう頑張ります! (2022年1月8日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YuasA | 作成日時:2022年1月6日 19時