78.情報 ページ29
『…ッ』
「…日本の警察は優秀だから、すぐに犯人を捕まえてくれる。だから、そんな顔をするな。」
零くんは手を伸ばして私の頭を撫でる。
…あぁ、この手だ。いつも私を安心させてくれるのは。
『…っうん。』
「…さて、ところでA。」
あれ？待って笑顔に影が…
「もしポアロに俺がいなければ、1人で無理して犯人捕まえようとしてなかったか？」
『……』
「おい、分かりやすく目を逸らすな。」
確かに零くんの言う通り、梓さんからも何も情報が得られなかったら自分で色々調べていた。
それに新一くんからの目のあるし、今日いなければポアロ自体しばらく来ないつもりでもいた。
「…はぁ、お前が昔から無茶をしがちなのは理解していたが…」
『零くんには言われたくないわ。この前の車の時もそうだったけど。』
「……そう言えば、」
話逸らされた。
ジト目で彼を見ていれば、思い出したように真剣な表情で私に向き直る。
「A、お前は俺の事をどこまで知っている？」
『…私に探りを入れるつもり？』
「いや、単純な情報整理だ。お前は俺の事を察してはくれているが、それについて俺からちゃんと説明をしていなかったからな。どうせ危険だから首を突っ込むなと言っても聞かないだろう。」
『…ホント、私の性格を理解してるわね。』
まぁ新一くんの親戚である時点で、既に巻き込まれているようなものだし。こうなればとことん巻き込まれてやろうじゃない。
『…零くんが警察官で、今は安室透っていう名前でとある組織に潜入してるって事。そしてその組織は、この前のベルツリー急行の時にある人物を殺害したって事。』
本当は殺害なんてしていないし、その人物である哀ちゃんもちゃんと生きている事は黙っていた方がいいだろう。
『私が知っているのはこれくらい。』
とは言っても、立場的に話せていないことがまだある。
新一くんの事や赤井さんの事も。
「…そうか。」
でもきっと、説明すると言っても零くんにも私に隠している事は沢山あるだろう。
それはお互いに察している。
「…警察と言っても、中でも警察庁公安部に身を置いている。潜入捜査の事もあるから刑事部の人間は俺の事を警察として認識はしていない。この前の目暮警部たちが俺を認識していなかったように。」
そう言えばそうだった。
公安…確か以前妊婦の件で病院に来ていた風見さんも公安と言っていた気がする。
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YuasA(プロフ) - みんさん» コメントありがとうございます！次回も楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2022年1月19日 0時) (
レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
みん - 最高過ぎます！毎回楽しみです！！ありがとうございます！ありがとうございます！！！ (2022年1月18日 23時) (レス) @page50 id: 0b35b5e05a (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます！もっとニヤニヤできる作品に出来るよう頑張ります！ (2022年1月18日 22時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 最高です！ニヤニヤが止まりません… (2022年1月18日 20時) (レス) @page49 id: bf2afdf343 (このIDを非表示/違反報告)
YuasA(プロフ) - ぱるむさん» ありがとうございます！次からも面白い作品になるよう頑張ります！ (2022年1月8日 16時) (レス) id: 5892518060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YuasA | 作成日時：2022年1月6日 19時
