162話 貴方side ページ44
貴方side
ここはどこだろう…
真っ白の空間だ…
しばらく歩けば、誰かが遠くにいるのを見えた。
貴方『！』
あの姿は…
え…！？
ロー！？
それにペンギンくんにシャチくん、ベポくん、みんなもいる！
よく見ていたハートのみんなの光景だ。
みんな背を向けて向こうへ歩き出した。
あ！待って！
ローの背に手を伸ばして、追いかけて走る。
ガン！
何かにぶつかった。
貴方『！？』
見えない…壁？
まるでガラス張りの壁があるかの様に、みんなの元へ行けない。
どんなに叩いても、気づいてくれない。
貴方『…っ…！』
喉から大声を出して叫びたくても声が出ない。
いや…
イヤだ…
3度目死んだ時、あなたに忘れられても構わなかった…
でも今は…あなたに忘れられたくないと願ってしまう…
ロー！！
お願い…どうか気づいて…
どんなに叩いても遠く離れていく背中。
貴方『ッ！？』
なに！？
見えない壁を叩く自分の両手が細くなっていく。
視界に映る黒髪もいつの間にか白くなっている。
あぁ…醜いバケモノだ…私は…
手を壁に預けたまま両足が崩れ、地べたに座り込む。
私を忘れているローを見つめる。
まるで私がいなくてもどうってことないと。
私がいなくても大丈夫だと、
そう見せつけられているように感じた。
“みんながいて、ローの傍にいる”…
私の夢が砕かれた瞬間だった。
そう…だよね…
今の私は、彼の夢の足枷でしかない…
そのまま彼は前へ進んで、夢を叶えていくのだろう。
それでも…
私を置いて、いかないで…
声にならない声でそう呟く事しかできない。
自分だけ取り残された孤独感に包まれる。
瞬間、自分の空間だけ真っ暗になった。
体に黒い手のようなものが体に貼り付いて、地面の暗闇へ引っ張っていく。
貴方『！？』
嫌だ！離して！
抵抗しながらも、私に気づかない前へ進むロー達の…ローの背中を見つめて、
あの男なのか、ローなのかは分からない、
二重にも聞こえる男の声を最後に、
私は絶望して、抵抗するのをやめて…
底のない闇に落ちていった…
【【お前はもういらない】】
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瑠璃アゲハ(プロフ) - もなかさん» こんばんは。上げ下げ激しいですね😅自分でもそう思います。これを乗り越えて、今の番外編では幸せの日々になっているのだと思います。コメントありがとうございます！ (2022年10月31日 0時) (
レス) id: 5378db7357 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 途中でむなやけ？して気持ち悪くなったけどとってもいい小説ですね…！ (2022年10月30日 21時) (レス) @page35 id: a5c57e823a (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 楽しみに待ってます！ (2021年3月3日 20時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃アゲハ(プロフ) - リエさん» まあそうですよねーｗローをどう登場させようか、まだ考え中です。そんな苦痛の中にいるヒロインを、ローはどう救い出すのか、お楽しみに。私も頑張って書いていきます！ (2021年3月3日 19時) (レス) id: b1b687d56b (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 更新お疲れ様です！最近「その時だった」ワードにめっちゃ反応しちゃいます、、ww (2021年3月3日 19時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃アゲハ | 作成日時：2021年2月27日 1時
