36話 ページ38
ケルク「そうか。もう行くのか。ケガはもう大丈夫なのか？」
貴方『大丈夫。もう普通に動けるよ』
イケル「また寂しくなるな」
貴方『また皆に会えて嬉しかったです。私、リィハ島大好きです』ニコッ
ケルクは（ナナシ）の両手を握った。
ケルク「（ナナシ）ちゃん、昔からお前さんは不思議な子だと、色々訳ありなんだろうなって思った。だが、ここはお前の家でもある。いつでも帰ってきてもいいんだよ」
貴方『！…フフッありがとうケルクさん』
「「（ナナシ）お姉ちゃ〜ん」」
貴方『！』
子どもたちに呼ばれ、子どもたちへ向かう（ナナシ）。
入れ替わるようにローがケルクに話しかけた。
ロー「世話になった」
ケルク「ああ。お前たちにも感謝しきれない。あの不法マジック集団を倒してくれて、皆奴 隷にならずに済んだ。今まで海賊には良いイメージがなかったが、ハートの海賊団ならいつでも歓迎するよ。
それと、最初は海賊だからだと偏見持っていたが、お前さんの（ナナシ）ちゃんへ向ける顔を見て、お前さんなら（ナナシ）ちゃんを任せてもいいと思った」
ロー「！」
貴方『もう。また言ってる』
子どもたちとの挨拶を済ました（ナナシ）はローの元へ戻った。
ケルク「（ナナシ）ちゃんが心配だったんだ」
2人の会話を聞くローはフッと笑い、（ナナシ）を抱き寄せた。
ロー「安心しろ。（ナナシ）は俺が守る」
貴方『！…//』
イケル「ハハッ熱いな」
ケルク「頼んだぞ」
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手を振りながら、見えなくなるまで、お互いを見届けた。
そして（ナナシ）は島の方向から背を向け前を見た。
次の冒険と旅に導かれる出会いに期待しながら。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
第1章 完
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作者名：瑠璃アゲハ | 作成日時：2020年11月24日 3時
