約束 Original Story 【トラファルガー・ロー】【ONEPIECE】 (ページ29)

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27話ページ29

ロカ「やはりおかしいです。私の能力に即効性のある麻酔薬もすぐに効かないなんて…一体何者なんです？」

ロカは幻惑で分身や武器を何度作り出しても、（ナナシ）に全く反応がなく、一直線で自分や本物のナイフを狙いに行く事に驚いた。

貴方『あなたに答える義理はないわ！』

ロカ「私の“仮想現実”に幻術も、“一度”しか効かない。でもそれは、ある期間内だけです」

貴方『ある期間？』

ロカ「見せた“仮想現実”の時間の分、その2倍の時間が経てば、もう一度仮想現実と幻術を見せられるはずです。私はこの実を口にして数年は経ちます。
あなたはどれほどの期間仮想現実にいたのか。非常に気になります。恐らく可笑しい程に」

貴方(なるほど…私はまだギリギリ期間内なのね)

つまり1時間眠らせば、2時間後にもう一度“仮想現実”や幻術が効くということ。

（ナナシ）は10年間仮想現実で眠らされ、ちょうど今は倍の20年目。

もし来年にロカに会っていたら、再び眠らされることになる。

貴方『あなたがどう考えようと、もう関係ないでしょ』

カキィン！ガッキン！

刃がぶつかり、両者とも引かなかった。

いや、麻酔の効果がジワジワと出てきていると感じている（ナナシ）は早く倒せねばと、先手を打った。

スピードを上げ、ロカの喉に向けて刃を横に払う。

ロカ「！…おっと！危ない危ない。いきなりペースを上げてきましたね。そろそろってところかな」

貴方(なんてすばしっこいの！)

後ろへ跳び、避けたロカ。

そう簡単に殺らせてはくれない。

さっきからロカに一発も当たらない。

自分の体に擦り傷が増えていくだけ。

つまり麻酔も追加で射たれる。

ロカ「それに左肩も怪我のせいでほぼ上がっていませんよ」

貴方『……ハァハァ…』

左手の感覚も麻痺して、抜いて持ったナイフをうまく握れなくなっていた。

貴方『！…っ』

キィィン！

突如飛んできた投げナイフに左手のナイフが弾かれた。

ロカ「〜♪！アッタリ！」