不穏なハロウィン（続き） ページ1
No side
この時、大男の海賊船では…（ナナシ）は大男の首に馬乗りしていた。
両足で大男の両手を踏んで動きを拘束し、短刀を大男の目を刺す寸前まで止めていた。
大男「………！」ブルブル
大男も目を見開きながら（ナナシ）から発する鋭い殺気に体を震わしていた。
貴方『トリック・オア・トリート。
このまま両目をくり抜く方を選ぶか。この船に積んだ金銀財宝と食料を置いてトンズラするか。どっちか選びな』
それは人を殺せるほど低く冷たい声だった。
大男「ぁ…ト、トリート」
貴方『私は約束を破る奴、大っ嫌いだから…変な事しない方が身の為よ。いいわね』
大男「…や、約束します」
そう答えた瞬間、（ナナシ）の殺気は消え、慈母の様な笑みを浮かべながら短刀を仕舞い、立ち上がった。
貴方『そう。それはよかったわ』
大男に背を向け、船を降りる。
大男は目をぱちくりしながら上半身を起こし、一瞬何が起こったのか理解できなかった。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰ
ロー「おい、何事だ！？」
ペン「キャプテン！！」
シャチ「なぜここに？」
ロー「バカか！殺気を感じた。何があった？」
ペン「あー…それ、多分（ナナシ）さんのです…」
ロー「は？（ナナシ）？なぜ（ナナシ）が殺気を…いや、まずどこにいる！？……！」
その時、港の方から（ナナシ）の声が聞こえた。
貴方『皆様〜お優しい海賊の方が財宝と食料をくださいますそうよ。ご安心して下さい。危害を加える事はないと、神に誓ってくださいました』
大男(い、いや誓ってねェだろ)
大男は内心ツッコムが、（ナナシ）の笑みがまた向けられた事に気づき、再び背筋が冷える感覚に襲われ、急いで部下を呼び戻し、
船にあるありったけの財宝と食料を港に置き、そそくさと船に乗って退散した。
ロー「何が一体どうなってる…？」
シャチとペンギンは事の成り行きと（ナナシ）の殺気の原因をローに説明した。
ローは呆然と目の前で起きた事を見届け、ハッとして村人から感謝されて囲まれている（ナナシ）を“シャンブルズ”した。
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瑠璃アゲハ(プロフ) - hinaさん» コメントありがとうございます！ヒロインに嫉妬ですか！確かに書いたことがない話ですね！シチュエーション考えてみます！ありがとうございます！ (2020年11月23日 1時) (
レス) id: b1b687d56b (このIDを非表示/違反報告)
hina - 次はももちゃんに嫉妬とかどうですか？ (2020年11月22日 21時) (レス) id: c9859b37ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃アゲハ | 作成日時：2020年10月31日 18時
